盲目のアスリート「稲葉氏」の講演を聴いて 生活情報交換会1月例会

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今日 (1月17日 金 am)は、「生活情報交換会 1月例会」に参加しました。

 

今日の参加者は44名、大変盛況でした。

 

生活情報交換会は、某企業を退職した数人の有志が、これからの生活を有意義に過ごそうと、いろいろと情報交換をして行こうと立ち上げた会です。

 

今では、月一回良い話を聞く講演会形式がすっかり根付きました。

 

今日の講師は、盲目のアスリート「稲葉 統也(もとなり)氏」 演題は「人生をかけた三つの夢」でした。

 

本会が丁度100回記念を迎えた時、稲葉氏が講師で登壇され、今回は2回目でした。

 

さて、稲葉氏は冒頭にご自身のプロフィールや、歩んできた軌跡から話し始めました。

 

 ■ 現在53歳 昭和41年の丙午生まれ、30歳の時突「網膜色素変性症」(原因は未だ不明の難病)という病魔に襲われ視力を失ったとのこと。

 ■ 子どもや奥様に助けられて元気をもらい、目が見えなくともできるスポーツに目を向けて、先ずは「柔道」に取組み、2000年の「シドニーパラリンピック」に出場した。

 ■ その後、アジア柔道選手権大会、柔道全国大会、陸上全国選手権大会、水泳全国選手権大会、自転車全国選手権大会など次々と出場し、数々の優勝に輝いた。

 ■ この後、生活もあり、現役選手を退きマッサージ師に専念したが、子供たちの自立を機に復帰し、陸上全国選手権大会に出場し、円盤投げや砲丸投げで数々の優勝、2019年7月には、天皇陛下即位記念パラリンピック陸上競技選手権大会で、31年ぶりに円盤投げ(視覚障がい者重度者の部)で日本新記録を更新し優勝に輝いた。

 

2013年、東京オリンピックパラリンピックが決定し、人生をかけた3つの夢を掲げたとのこと。

 

  <3つの夢>

 

   夢その1  54才で今年のパラリンピック出場

   夢その2  80歳で2度目の国民体育大会出場

   夢その3  100才までに、健常者のマスター陸上で世界記録更新

 

仕事をやめて、スポーツ1本に絞り、円盤投げにかけることにした。

 

ルール改正で、日本で1位ではダメ、世界の4位の位置にいないと、出場資格を得られないという難関、5月の最終選考会を目指しているという。

 

稲葉氏は、これまでを振り返りながら、最後の15分で次のようにまとめられた。

 

 ■ 自分は、障がい者になってから肩の荷が下りた。

 ■ 障がい者になってからの方が楽しい。

 ■ 見えないところで、コツコツ努力に勝るものはなし。

 ■ 時に、障がい者を蔑む声を聞く時があるが、どうしたら理解してもらえるか、ワクワク感が湧く。

 ■ 大会に出てとにかく結果を残す。そうして次に進む。

 ■ 閉じこもったら進化しない。

 ■ イライラすることはないが、もしあったら、「そういう意見もあるんだ」と人の意見を受け入れる。

 

最後1分の稲葉氏の言葉、「今が良いと感じたら、これからも良い。」

 

印象的な言葉でした。

 

達観というよりも、努力で得た言葉だ。

 

今日の参加者全員で、会員の後藤氏の指揮で「稲葉氏の東京パラリンピックの出場」を心から祈念して、盛大にエールを贈り散会しました。

 

稲葉さん、頑張ってください!!