NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
今日(9月18日 金 am)は、「第128回 生活情報交換会」に参加しました。
市民団体活動や自治会活動に参加していますが、一般地域社会の集まりにも積極的に参加するようにしています。
静岡市の「アイセル21」を拠点として、原則として毎月第3金曜日に開催している「生活情報交換会」には努めて参加し、違う世界の情報収集に努めています。
生活情報交換会は、某企業の退職者が第二の人生を有意義に過ごそうと、原則として月一回、よい話を聞こうと発足した会ですが、幹事団の頑張りもあり毎回素晴らしい講師をお招きし良い話が聴けています。
今日は、コロナ過でも、33名(会員数は数十名余)の出席でした。
今日(9月18日 am)の講師は、藤枝市在住の川村浩一先生 題目は「世界から見た日本、フランス・ドイツの生活から学ぶこと」でした。
■ 川村先生のプロフィール:1976年大阪大学理学研究科卒 富士フイルム入社 主席研究員 2010年 フランス オートアルザス大学客員教授 2013年 ドイツ バイエルマテリアルサイエンス(株)指導研究員 英語・ドイツ語堪能、フランス語は母音が12個もあり少々難しいと謙遜、帰国後藤枝市在住 工学博士
川村先生は、先ずフランス生活(フランスから学ぶ:牛丼と地方創生)から話し始めました。
オートアルザス大学では、客員教授生活であったが、実に楽しかったとのこと。
■ 若い学生が学友として付き合ってくれた。
■ 言語は、➀フランス語 ➁アラビア語 ③ドイツ語の順で英語は殆どなかった。
■ 藤枝市(14万人)よりも少し小さな町(11万人)であったが活気あり。物価は安い。チーズがうまく安い。
■ 日本の昼めし(牛丼400円) フランス 1,600円 大学教授の給料よりも料理人(コック)の給料の方が高い。サービス業従事者の評価が高い。
■ お祭り(クリスマス・カーニバルなど)に参加している人や観客が多い。お祭りを楽しんでいる。
■ 中心部の街は、土地や住宅の価値が安定的で、高齢者から若者への継承ができており、交通を遮断していつも人で賑わっており、賑わいのまちづくり=地方創生に成功している。日本のシャッター通りと大違いである。
お金には代えられない生活の豊かさが日本と全く違う。
次いで川村先生は、ドイツの生活(ドイツから学ぶ:日本の株価の弱さ)に話を転じました。
■ ドイツ バイエルマテリアルサイエンス(株)と比べると日本の会社は非効率である。
◆ 報告書類の作成が極めて少ない。日本では書類の作成に追われている。
◆ 会議もあるが非常に少なく、短時間で決めることはしっかり決める。
◆ バケーション・休暇はしっかり取り楽しむ。
◆ 病欠も休暇と別にしっかり認められている。
◆ 働く人がハッピー。
◆ 効率の良さがドイツ経済を支えている。
◆ 子沢山でも困らない育児手当や学校の無料化が進んでいる。
■ 日本のGDPは世界3位であるが、一人当たりGDPは26位まで落ちている。
■ ドイツは、小学生から政治教育があり、教科書の中に「日本の民主化力」は66位と紹介されている。
■ 「世界競争力」は日本は34位、ビジネスの効率化は63カ国中で62位。
■ 日本株が弱体化する原因は、政治の貧困が続き企業競争力も低下。
■ 国際競争力の意外な低さ、政治の貧困さの長期化
■ 弱い人に冷たい政治
■ 本来の民主主義が回っていない。
日本は問題を先送りし、先が見えない社会になっていることが株価低迷の要因である。
そのためには、本来の民主主義(人の尊厳を守ること)を育てることと、会社の効率化を上げることだ。
本題はここからだが、その具体化は次回にしたいとし、今日の講演を締めました。
最後に、先生は「不思議な国 日本」として、
① テレビがおかしい ② 将来の姿が見えない ③ にも拘わらず声を上げない。
の3つの不思議を上げて今日の講演を締めくくったが、先生は暗に日本の行く先に次のように警鐘を鳴らしたと推察する。
■ 世界が見る日本の評価は非常に下がっているのに、テレビも国民もうつつを抜かしている。
■ 問題を知りながら、それを先送りし先を見ようとしない。
■ にも拘わらず誰も手も声も上げない。責任も取ろうとしない。
本当に今のままで良いのか。
今日の講義で、”日本人が思う程世界は日本を評価していない” ことが如実に分かりました。
司会者から、「今日の講義を踏まえ、自宅に帰って本質をもう一度考えて、質問・意見を出して貰いたい」と発言があったが、今日の講義は急に質問も意見も出ない、本当に難しい問題を孕んでいる。
じっくり考えて、後日「質問・意見」を提出することにしました。
川村先生、今日はありがとうございました。