市民討議・実行で「市民づくり」

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今、「スマートシティ」という言葉がクローズアップされています。

 

 ※ スマートシティとは、「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の先端技術を用いて、基礎インフラと生活インフラ・サービスを効率的に管理・運営し、環境に配慮しながら、人々の生活の質を高め、継続的な経済発展を目的とした新しい都市のことだという。

 

今日(11月12日 木)の日経新聞 朝刊30~31頁に、「熱視 スマートシティ ”特性” 生かし逆境打開へ 住民合意と実装 時間との競争」と題して特集記事が掲載されています。

 

その中で、「今なぜ、スマートシティか」について、慶応大学学院 准教授 白坂成功氏のコメントを興味深く読みました。

 

 ◆ 「スマートシティ」自体はあくまで手段だ。目的はそこに住む人のためのもの、人間中心でなければならない。

 ◆ 「こんなモノができたけどどうですか」というテクノロジー先行ではうまく行かない。

 ◆ 人間中心の視点に立つと、現状に足りないのはプロジェクト立案の段階からの住民参加ではないか。何をやってほしいかが一番わかっているのは市民だ。

 ◆ 国が「これが目標だ」と決める必要はない。何が必要か市民に考えてもらえばよい。

 

日常生活の中で、「何が欲しいか」もそうですが、「どうしたらできるか」も市民が一番知っています。

 

今、殆どの施策は、「あてがいぶち」、「さあ、できたからこのルールでやってください」式になっています。

 

市民も、企画も実行も行政依存体質です。

 

過日も、「カワザライはなぜ市民がやらなくてはならないの?市役所の仕事ではないか」と、信じられない質問が出ました。

 

人口減、高齢化、市長は近い将来の縮小を予測し、自助・共助を訴え、「市民づくり」を常に強調しています。

 

人づくりは、教育の強化も必要かも知れませんが、それよりも自論の「市民が主役」をもっと説いて、日常生活の小さなことで良いから、「企画・実行・見直し」を市民・事業者・行政が同じテーブルに着いて議論し実行して行けば、実践の中で人は育つ!

 

据え膳、上げ膳では人は育たない。

 

裁判員制度のように、無作為抽出された小人数の市民が議論する、「市民討議会」が望ましい。

 

別府大学の篠藤明徳教授は、「強い意見を持たない普通の市民が、個々の立場や利害を超えて思わぬ調整力を発揮する」と言っています。

 

この手法は全国各地で実際に行われており効果を発揮しています。

 

民主主義は手間も時間もかかる面倒なシステムですが、普通の市民が討議会に参加して決め、決めたことを実行して、反省もして見直しして、また実行に移す。

 

自分達で決めたことが実行される喜び、満足感、達成感、これこそ「市民づくり」なのです。

 

島田市でも是非始めて貰いたい。

 

市民が欲しいもの、どうしたらできるかは市民が一番知っています。

 

小さな問題・課題からで良いのです。

 

小さな問題は、子育て・防災・観光・環境などなどいっぱいあります。

 

例えば:ごみの減量問題> 市民が考え実行に移してみよう。

 

島田市のごみ処理経費は、赤ちゃんを含む全ての市民一人当たり15千円と物凄い経費が掛かっています。

 

 ◆ 燃えるごみ袋の中に、がいっぱい入っています。紙は資源になります。どうしたら良いですか。

 ◆ 生ごみ水でビチャビチャで、燃料費をいっぱい食います。どうしたら家庭で水分を取り除くことができますか。

 ◆ 生ごみを消してしまう、生ごみ処理器 キエーロ」を市民に使って貰うにはどうしたら良いですか。 などなど

 

本当の「市民参加」真の連携・協働を実行しよう!