事前提出目標は、パリ協定に遠く及ばず

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

31日から英国のグラスゴーで開幕する「第26回 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)」には、アメリカのバイデン大統領を始め、主要国のトップリーダの出席が予定され、大会議になりそうだ。

 

日本の岸田首相も、31日の総選挙の開票を見届けてから出席を予定しているそうだ。

 

それくらい当会議は、現在最も関心が高く、重要な課題の方途を決める会議と言える。

 

そんな中、各国の「2030年までの温暖化ガス排出量削減目標」が事務局に集まりつつあるが、「パリ協定」の実現には程遠い結果だという。

 

 ※ パリ協定:2015年 パリで開いたCOP21で採択した地球温暖化対策の国際的な枠組みで、気温の上昇を産業革命以前から2度未満に抑制、1.5度以下に向けて努力すると決めたもの。

 

温度上昇を1.5度以下に抑えるには、2030年までに世界全体の排出量を2010年比で45%削減し、2050年までにゼロにする必要がある。

 

今回のCOP26は、これを念頭に置いて、各国は目標を事前提出する予定であった。

 

事前提出された各国の目標は、日本・米国・欧・英国など先進国は大きく意欲的な30年目標を提出した一方で、中国・インドは古い目標を据え置いたという。

 

中国は発展途上国側にいて、地球温暖化は先進国がもたらしたもので、先進国はもっと資金を出すべきだと主張しており、温暖化ガス排出量世界一を反省していない。

 

今回のCOP26は、「脱炭素」も重要議題になる。

 

英国やEUなど先進国が、「脱炭素」を宣言しており、石炭火力依存度が高い、中国・インド・日本は矢面に立たされそうだ。

 

今年のノーベル物理学賞に輝いた「真鍋淑郎」さんは、温暖化ガスの排出量が減らないで異常気象が深刻化すれば「気候難民」が増えると警告しています。

 

「各国はできる対策をすぐに取り組むべきだ」と強く訴えています。

 

今回の「COP26」は、ものすごく重要な会議だ。