島田市大草「釣耕苑」を思い出して。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

昨日(5月11日 水)、島田市大草の古民家「釣耕苑」について教えてほしいと、地元に住んでおられるという人が筆者宅を訪ねてきました。

 

筆者はもう10年程前に、お亡くなりになった当苑の施主・鈴木社長から乞われて、「釣耕苑」に残っている資料を紐解いて歴史を整理してほしいと頼まれ、関連して顧客名簿作りや今後の利用計画立案にタッチしました。

 

資料の整理と歴史年表づくりは作業が完了し鈴木社長に引き渡しましたが、そのあと鈴木社長が突然ご逝去されその後の利用計画は残念ながら立ち消えとなりました。

 

鈴木社長にはお子様はおられなく、後継者は奥様一人と聞いて来ましたが遠地におられ、当苑は不動産会社の管理下で維持管理され、今でもひっそりと大草の地に祟づんでいます。

 

島田市川根町笹間地区にあった庄屋屋敷を鈴木社長が買い取り移転した釘一本使っていない建物で、移転組立には地元の宮大工が関わり以降づっとこの宮大工さんが維持管理を担当したと聞いています。

 

後に、能舞台襖絵なども描かれて、薪能や襖絵公開・お茶会・対談・落語会・結婚式などが開かれて利用が広がって行きました。

 

筆者も、江戸落語会の真打「三遊亭 鳳楽独演会」の開催企画、苑の百年利用計画に関与しただけに本当に残念でした。

 

昨日訪ねて来られた地元の人も、近くにこれだけの建造物が置き去りにされている様子を毎日見て、何とかうまい利用法が無いのだろうか、と案じているとのことです。

 

本来は、行政が関わることが一番良いのですが関係が途絶えているようです。

 

持ち主や地元や行政が立上り、協力し合うのが一番良いのですが。筆者(しまだ環境ひろば)もその節は馳せ参じたい。