小水力発電、どうしたらできるかを考える時だ!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

新聞・テレビでは、「脱炭素」・「カーボンニュートラル」・「カーボンゼロ」の文字や言葉が踊っています。

 

昨年11月に開催されたCOP26(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)では、パリ協定産業革命前と比べた気温の上昇を2度より低くし、1.5度以下になるように努力する)が改めて確認された節目の会議でした。

 

パリ協定を前提として、「2030年までに世界の温暖化ガス排出量を2010年比45%減らし、2050年頃には実質ゼロにしなければならない」と明記しました。

 

世界各国は、日本も含めて重い宿題を負ったのである。

 

温暖化ガスの排出量削減は、省エネ・省資源対策や、温暖化ガス排出の元を断つ対策等々多岐に渡りますが、再生可能エネルギー自然エネルギー)の創出拡大も大きな課題です。

 

自然エネルギーの創出気運は一気に盛り上がり、太陽光・風力・小水力・地熱・バイオ等々各熱源の活用が進んだが、太陽光と風力に光が当たる一方で、このところ小水力・地熱・バイオはサッパリです。

 

太陽光・風力は、太陽と風まかせで発電が安定しない欠点があるが、大規模発電が可能で、普及と共にコストダウンも実現し確実に地位を確立している。

 

これに対して、小水力・地熱・バイオ、特に「小水力」は、遅々として進まなくなってしまいました。

 

島田市では、伊太(小水力)発電所細島(小水力)発電所に続いて、民間事業者が事業主体となって、「S(小水力)発電所が計画の遡上にのぼり、実現の一歩手前で頓挫してしまいました。

 

「S(小水力)発電所」は、これまでの用水路の横に別な側溝を設けてそこに水を誘導し発電する方式ではなく、用水路の水中に直接発電機を沈めて発電する方式でした。

 

しかし「用水路の側壁にかかる荷重の問題」が指摘され、側壁に必要以上に発電機の荷重がかからないように設計変更を試みたが最後まで認可されず、結局計画は頓挫しました。

 

民間事業者は、採算が合わない事業には興味は持ちますが手は出しません。

 

用水路の横に別な側溝を設けて発電する方式は、今の売電価格(再エネ固定価格買い取り制度)では、全く採算が合わないことが分かっています。

 

どうしたらできるか、用水路の側壁に荷重をかけない設計にして「水利権」を侵さない方式にできるかがカギ。

 

世界・国家レベルで再エネ創出の促進が進む中、このハードルを官民連携・協働して乗り越えることはできないのか。

 

ただ、規制をかけるだけではことは進まない!

 

強く訴えたい。どうしたらできるかを!