「台風8号」と「東北北部豪雨」に思うこと。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

はるか南の太平洋で発生した熱帯低気圧が、日本の南岸に近づいたと思ったら短時間で「台風8号」に発展し、今日(8月13日 土)の午後、御前崎沖を通過して伊豆半島に上陸しました。

 

日本の近海に近づいて短時間で台風に発達し、あっと言う間に上陸するなどというケースは過去に余り経験が無い。

 

一方、前線の影響で秋田県青森県など東北北部を中心に断続的に激しい雨が続いています。

 

北日本に停滞する前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になっているのが原因だが、この時期に東北や北海道に前線が長く停滞するケースも珍しい。

 

去る8月3日~4日に、新潟県関川村に降った雨の量は24時間雨量が560mmと、これまでの記録212mmを2倍以上更新しましたが、報道各社は「過去に経験のない記録的大雨」と表現しています。

 

世界に目を転じると、大雨もさることながら、ヨーロッパや中東などでは「熱波」や記録的な「高温」に見舞われているようだ。

 

今年度の梅雨明けは記録的に早くなりましたが、これまで経験したことがないような異常な天候が目立つようになってきました。

 

「線状降水帯」という、ある限られた地域に帯状に発生する大雨で、今回の東北北部の大雨にも、また台風8号が通過する地帯にも発生し、日常茶飯事に使われ出しています。

 

これらの背景には明らかに地球温暖化があり、豪雨、熱波など「極端気象」は更に激しく、頻繁になる公算が大きい。

 

国連気候変動に関する政府間パネルIPCCは、温暖化と「雨量」の因果関係を分析し警鐘を鳴らしています。

 

COP26(国連気候変枠組み条約締約国会議)では、温暖化防止のための努力目標をセットし、各国は目標に向かって力強く踏み出しましたが、それぞれの国の国民・市民の本気度が問われています。

 

豪雨や熱波が常態化する前に、手を打たなければならない!

 

辛いこと、楽しくないこと、これを乗り越えて何としても目標を達成するんだという国民・市民の決意・理解・行動が問われているのです。