「家庭ごみの減量シリーズNO.9」使用済み天ぷら油はごみ車両の燃料に!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

9月17日より「家庭ごみの減量シリーズ」を毎日書き始めて、今日(9月25日 日)で9日目(NO.9)です。

 

ごみの減量は、「分別・資源化・お金に換える」に尽きますが、ごみの種類別に分別方法は全く異なりますので、生ごみ」・「雑紙」・「古布類」・「プラスチック」の順番で論じて来ました。

 

今日は「使用済みの食用油(天ぷら油)」について考えて行きましょう。

 

島田市は、「使用済の植物性食用油の回収システム」を構築し、島田市役所他合わせて10カ所専用回収BOXを設置して回収をしています。

 

しまだ環境ひろばでは、平成21年から数年間、中溝町コミュニティ農園(約300坪=1,000㎡)で「菜の花プロジェクト」を展開しました。

 

菜の花プロジェクトとは、菜種をトレイに播いて苗づくり・移植・菜の花まつり・刈り取り・乾燥・脱穀・選別・搾油し、菜種油を近隣の保育園に寄贈、使い終わった菜種油を回収し、市役所の専用回収BOXに排出までの一連の活動を指す。

 

菜の花プロジェクトは滋賀県がルーツで、循環型社会づくりの典型的活動ですが、島田市でも小さな地域活動でしたが、地球温暖化防止・温暖化ガスの排出量削減に貢献してきました。

 

今は菜の花プロジェクトは解散し、使用済みの天ぷら油は各自で市の指定する回収場所に排出していますが当時は、中溝町コミュニティ農園に持ち寄りまとめて排出していました。

 

市は現在、10ヶ所の回収場所から集めた使用済てんぷら油を静岡市「静岡油化工業(株)」という会社に供給し、静岡油化工業はこれを精製、供給した量に見合う「精製された軽油を受け取り、市の「ごみ収集車」の燃料に使うという仕組み。

 

現在、島田市では使用済の天ぷら油は年間で7,000~8,000リットルを回収し、それに見合う量の軽油が焼却センターの車両に使われているという。

 

 ※ 仕組みが発足した当時は、ごみ収集車の燃料に使われたということで話題性がありましたが、どうやら今はごみ収集車の燃料には性能が合わず、その他の車に流用していると聞いています。

 

 ※ 今年の5月のテレビ番組で、福岡市の「西田商運」という会社が、使用済の天ぷら油を集めて精製し、会社が保有するトラックに使う軽油の45%を確保するまでになり性能に全く問題が無く、更に拡大をするという計画を放映していました。

 

島田市も、製油会社といろいろと精製された軽油の性能アップについて研究中と聞いていますが、市民からの回収量のアップ対策と共に、活用度を上げるよう検討を進めてもらいたい。

 

筆者宅では、生ごみの自家堆肥化をしていますので、使用済の天ぷら油は基剤腐葉土・ヌカ・使用済み天ぷら油を良く混ぜて作る)の材料に使っていますので、排出する油はありません。

 

一般家庭で使用済の天ぷら油をシンクから下水に流してしまう人がいますが、何年か後に下水が油で凝固し水があふれ出し、業者に修理してもらったら数万円かかり往生したという話を聞いています。

 

使用済み天ぷら油を下水に流す家庭は論外です。すぐ悪いクセをなおしましょう。

 

また使用済み天ぷら油を「牛乳パック」に沁み込ませて「燃えるごみ袋」に入れて排出している家庭がまだまだ多いと聞いていますが、これも悪いクセですので、専用の回収BOXに排出しましょう。

 

一般市民は、ガソリンや灯油の補給の次いでに「ガソリンスタンド」に寄る機会が多いので「10カ所の回収場所」も、ガソリンスタンドと協定を結んで扱い店数を増やしたら、排出量はもっと増えるのではないか。

 

使用済天ぷら油は、邪魔物・やっかい物扱いをしないで、しっかりルールを守って有効活用して行こう。