電力業界の動きから目が離せない

NPO法人 しまだ環境ひろば 「エネルギー・まちと交通分科会」 です。


原発の停止問題から、電力量の需給問題や、電気料金の値上げ、総括原価方式への批判、電力自由化などなど、話題が尽きない。


家庭用電気の需要は、ルームエアコンの需要と似通っています。


両者とも、夏と冬に2回、需要のピークが訪れ、夏の需要が圧倒的に高い点です。


しかし根本的に違うのは、ルームエアコンは、極端に訪れる夏の需要ピークに備えて、冬に作り溜めができることです。


エアコンメーカの倉庫は、夏前はどこも満庫状態です。


それに比べて、電気は、大量な備蓄 (蓄熱) をすることができません。


しかも、停電が許されません。


従って、最大需要 (ピーク) に合わせた発電設備を常に待機させるという使命を課せられています。


そこで考えられたのが、「総括原価方式」 といわれる、供給量を保持する代わりに、設備投資の費用を確実に回収できる方式でした。


家庭も、企業もこの方式に基づいて計算された電気料金を負担する代わりに、使いたいときに使いたいだけ電気を使用してこれたのです。


ピーク時の需要を抑制し、需要の低い時へ拡散させる必要があるのです。


これから、確実に需要期や時間に合わせた料金が確立されて、需要を平準化する方向に大きく動いていくと思います。


そのためには、スマートメータ (次世代電力計と言われ、リアルタイムの電気の使用や電気料金が把握できる) の普及や、発送電分離などが大きくクローズアップされることになる。


当分、電力業界の動きから目が離せない。