待たれる、エネルギー大綱

NPO法人 しまだ環境ひろば 「エネルギー・まちと交通分科会」 です。


日本は、2020年の温暖化ガスの排出量を、1990年比で25%削減目標 (鳩山内閣) を打ち出し、国連で発表しています。


25%の内訳は、(1)企業や家庭の削減努力 (2)森林吸収 (3)海外からの排出枠の購入 の合計値であるが、原発事故で(1)の削減がすっかり狂ってしまいました。


現在、原発は最近動き出した大飯原発を除いて、全て止まっている状態ですが、25%目標は、原発を更に9基新増設することが前提でした。


原発の停止で、火力発電所を総動員して、何とか電力が供給されている現状ですが、温暖化ガス(CO2) の排出量はうなぎ登りに増え、今や京都議定書での日本の約束 (2008年〜12年の年平均で原則1990年比 6%減) すら達成が危ぶまれています。


政府は、夏を目処に、「エネルギー基本計画」 をまとめる事を約束していますが、温暖化ガス削減 25%をどう扱うつもりなのか、注目されます。


これがないものだから、いつも政府の見解が ”ふらふら” している感が否めません。


一旦打ち出した、国際公約はそう簡単には撤回できません。


原発廃止問題・再生可能エネルギーの創出・節電・温暖化ガス削減などなど総合的エネルギー問題の解明と、予測に基づくエネルギー大綱の策定が待たれます。