講演 「大井川扇状地の地下水を探る」

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。


今日 (5月24日 日 PM) は、 講演  「大井川扇状地の地下水を探る」 を聴講する機会に恵まれ、参加しました。


講師は、島田史編さん委員の 堀本 陽三 氏でした。


堀本氏は、島田市の中河 (初倉) に居住し、元は庄屋であったとのことで、現在も広い古民家を守っているとのこと。


講演は、多岐な資料を使って、長い歴史に及びましたが、主旨は次の通りでした。


 ■ 大井川の源流である、南アルプス奥大井の水源涵養林で培養された地下水が、大井川の扇状地に極めて良質な水を豊富に供給している。


 ■ 大井川の扇状地は、河口から扇の要である神座まで22km、裾の焼津から牧之原まで東西15km、面積は、140平方km、典型的な銀杏 (イチョウ) の葉形をなしている。


 ■ 扇状地の海岸部の東西全域にわたって、砂泥を深さ50cmわたって堆積し、これが地下水のダム壁となって地下水を貯留させている。


 ■ 水質の純度は極めて高いとのこと。


 ■ 昔は、湧水地も多くの地域で見られたが、昭和22年、国営大井川農業水利事業が始まり、同35年小笠用水通水が完成し、湧き水はわずかしか見られなくなったという。


とにかく、島田市は大井川という遺産に恵まれているが、地下水を求めて集まった企業団牧之原〜蓬莱橋の景観用水の利用など、貴重な財産がうまく活用されいない。


点となっている財産を線でつないで、面の拡大を図れば、とてつもない経済効果を生むのではないか。


講演終了後の立ち話ではあるが、講師の堀本さんと、大井川を取り巻く貴重な遺産の活用について、話に華が咲きました。


何とかしたいものだ。