男が介護をするということ

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。


今日 (9月2日 PM ) は、岡女性会館主催 「男性が介護するということ」 の講演会に出席しました。


月一回、良い話を聞こうとしている、「生活情報交換会」 が、女性会館の企画に便乗させて貰いましたが、会場はほぼ満員の盛況ぶりでした。


それくらい、介護の問題は切実です。


介護者の1/3が、男性介護者だそうです。


第一部は、ケアメンを生きる」 という題名で、立命館大学産業社会学部教授で、男性介護者と支援者の全国ネットワーク事務局長の、「津止正敏」 さんが講演しました。


第二部は、男性介護者交流会参加者 7名 が語る、介護の実態の報告でした。


第一部は、「男が介護するということ」 の、これまでの活動や、その経緯、実態の説明がありました。


 ■ 2009年3月 「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」 を立ち上げたこと。

 ■ 昨年 (2015年) は、入所待機者を2020年代初めまでにゼロをめざすと、首相が発表したり、「介護離職がない社会をめざす会」 が発足したりして、「介護者運動」 が社会を変えるように動き出しました。

 ■ その動きは、 「ケアメン」 イベントとして全国各地で開催されて今日に至っているとのこと。

 ■ その実態は、同じ介護に携わっている人との出会いや、「一人じゃない」、介護感情が吐露できること、など、共感と肯定感に始まり、今や社会を動かすまでに至っているとのこと。

 ■ 介護が進むに従って、新しい問題が次々に発生して、長期化・重度化してきている現実

 ■ そういう辛い経験や実態の中で、実際にそれに携わる人の中に、介護負担と喜びの関係 (介護は大変、でも辛いことばかりではない) が、芽生えてきたという。


講師の津止正敏さんは、最後に、介護のある暮らしや働き方えを社会の標準に」 という言葉で結びました。


第二部は、7名の、男性介護者の介護の実態の報告でした。


一人ひとり置かれている環境は違えども、介護の現場で経験して来られた人達で、本当に切実感に溢れた実態体験談でした。


今日は、「男性介護者交流会」 に参加している方々の話でしたが、一様に、

   ◆ 辛さを一人でしょい込んで悩んでいた。

   ◆ 誰かに辛さを聞いてもらって気持ちが楽になった。

   ◆ 聞いてもらってすっきりした。

   ◆ 会に参加して、初期段階よりも気持ちも実態も相当に楽になった。


などなど、会の有効性を皆さんが評価していました。


今日は、誰もが遭遇する可能性がある介護者の実態を勉強しましたが、突然やってくることだけに、心の準備をしなければならない事を実感しました。