NPO法人 しまだ環境ひろば 「エネルギー 担当」 です。
今日 (2月23日 火 PM) は、静岡県主催 「平成27年度 小水力等発電導入技術力向上地方研修会」 に参加しました。
プログラムは、
◆ 第一部
信州大学名誉教授 池田敏彦氏 講演 「農山地域における水利資源を活用したエネルギーの地産地消・中山間地域における小水力発電の導入と効果」
◆ 第二部
県営地域用水環境整備事業 「新エネ大井川右岸地区」 伊達方発電所 見学会
さて、小水力発電は、一般的に、10,000㎾以下であるが、信州大学の池田教授は、小水力の中でも、100㎾以下のマイクロ水力の分野の権威です。
今日の教授の話では、希望する出力が出ず苦労しているとのこと。
取り組んだケースは多々あるも、成功しているケースもあるが、多くはないとのこと。
従って、水力発電の導入に当たっては、先ず何よりも重要なことは、「電力の使用目的」 がしっかりしていることだという。
最後に、教授は、次の5点を上げて、講演を締めくくられた。
◆ より簡便に、より小さい、より安価に ◆ 地産地消 ◆ 目に見える発電 ◆ 地球温暖化に貢献 ◆ 地域活性化
現地見学会は、県の取組みで、大井川右岸 菊川幹線用水路に工事中の 「伊達方小水力発電所」 の見学でした。
◆ 出力 140㎾ (年間発生可能電力量 90万㎾) 一般世帯 280戸に相当
◆ 水量 夏 4.8t/秒 冬 1.7t/秒
◆ 発電機 2基 (大・中)
◆ 100% 売電 施設内電気 (付近の街灯も含めて) は系統から買電する方式。
◆ 来年 竣工
大井川右岸 菊川幹線用水路では、もう一件、同じ県の取組みで、 「西方小水力発電所 出力:170㎾」 の工事が進行しています。
県の取組みは、進んでいるが、民間の取組みは遅々として進まない。
採算と、複雑な水利権などが障害になっている。
やはり、自治体・土地改良区・民間企業が協働しないと、小水力発電の民間の事業は進まない。
大きな課題である。