「島田市環境報告書(令和3年度版)」公表

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

この程、島田市環境報告書(令和3年度版)」が、島田市ホームページで公表されました。

 

島田市には「環境基本条例」があり、市長に対して「環境基本計画の策定」と、計画の進捗を年次で報告する「環境報告書の発行」を命じています。

 

従って、島田市には10年計画の「環境基本計画」と、年次報告の「環境報告書」がしっかりと存在し、今回もこれにならって公表されたものです。

 

環境条例に基づいてキチット実行し、記録を残しているこの努力には心から敬意を表するものですが以下の問題もあります。

 

 ■ 毎年次年度の12月~年度末にかけて発行・公表されていますが、一年遅れで翌年度計画の見直しや反映という活用面では課題を残しています。

 

 ■ デジタル化の進展で今年度から紙情報の削減の見地から冊子の発行をやめて、ホームページでの公表に一本化されましたが、こうした報告書が市民の目に触れにくい環境は益々助長されています。

 

 ■ また島田市の環境行政は、進行管理(Plan Do Check Action)が基本になっていますが最近、市民(市民活動団体)の進行管理への参画が希薄になっており、ここでも大きな課題を残しています。

 

さて、環境報告書は毎年大体同じですが、次のような構成で報告されています。

 

 ■ 序章: 島田市環境報告書の目的と役割、環境行政の枠組み・仕組みが書かれています。

 

 ■ 第一章: 市民の環境活動である「しまだエコ活動」が項目のみ紹介され、具体的な活動は、末尾の資料編に掲載されています。

 

 ■ 第二章: 水・大気・ダイオキシン・騒音・公害・悪臭・環境保全協定・自然環境・一般廃棄物の順に、定点観測値に基づく環境の実態が詳述されています。どの項目も概ね環境基準を満たす良好な環境が維持されているとの報告です。

 

 ■ 第三章:第二次環境基本計画(10年計画)に対する進捗状況が、環境分野毎に、・自然環境・生活環境・資源循環・地球環境・環境教育・環境保全活動が詳述されています。ここを見れば計画に対してどう進展しているかが分かります。

 

 ■ 第四章: 島田市地球温暖化対策実行計画の進捗状況が詳述されています。但し、本計画は対象が市庁舎とその関連施設になっており、市民生活を含めた市全体計画への拡大が待たれます。

 

 ■ 最後に資料編と、市民(市民活動団体)の活動報告である「しまだエコ活動」が紹介されています。市民が主役・市民の自立の見地から、市民のエコ活動紹介は第一章で一緒に紹介した方が良くないか。

 

環境報告書は非常に大切なもので、島田市民の環境活動や環境行政の一年の集大成をしたもので、データとしてお蔵入りしてしまうには余りにも勿体ない。

 

去る2月8日に開催された「令和3年度環境活動報告会」では、市民の出席も少なく、当環境報告書の公表もされませんでした。

 

今、島田市では「第三次 環境基本計画(次の10年計画)」の策定作業に入っています。

 

第一次の初動からもう20年、すべての市民(市民・市民グループ・事業者・市)が、計画達成に向けて互いに連携・協働して行く必要があります。

 

来年3月の「第三次 島田市環境基本計画」の発令を控えて、当環境報告書も含めて、市民参加型の仕組みを再構築していく時期が来ています。