NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
どんな世界でも社会でも、そこに生きついた、しきたりや風潮・風習(慣習・クセ)と言ったものがある。
最近少子高齢化問題がクローズアップされ、種々な対策が打ち出されていますが、有給休暇や育児休暇が取りづらいなどの風潮は最たる事例です。
筆者が若い頃は、男性の育児休暇などなかったし、有給休暇を病気で仕方なく取ることはあってもそれでも遠慮があり、休暇を残すことは普通であったし、今から思うとなさけない限りである。
取ろうとしないし、積極的に取らせようとしない。制度があっても何の役にもたっていない。
最近ようやく、取る人(個人)、取らせる人(会社の管理職)もそれに気が付き出しましたが、休暇を自然流に取れる雰囲気を職場に生きつかせることが必要であるが、まだまだ完全消化に至っていない。
こんなことでは、いつまで経っても子どもの出生は増えない。
これは、「生産性の向上」というセットで考えられている課題であって、休暇を取っても会社の成績が向上していれば、取る人も取らせる人も何の懸念もなく対応できる。
セットで職場を維持できれば良いのですが、それができれば苦労はないわけですが難しい。
しかし、先ずは職場の風通し(意見を云う、意見を良く聞くという雰囲気を最大化する)を良くすることではないでしょうか。
休暇の完全取得と生産性の向上は、ボトムアップとトップダウンが行き交い(話合い)、職場が一体となって取り組む態勢作りが先決ではないか。
そうすれば生産性は自然に上がって来ると信じたい。
話し合いと言えば、筆者も定年退職してビジネスの世界から地域社会(市民団体・自治会等)に飛び込みましたが、地域社会一筋の方々から、「ビジネスの世界を持ち込まないで」、「頃合いや良い加減で良い。やり過ぎ」を良く諭され困惑したことが何回もあります。
地域社会一筋の方々からみれば、成果、効率性、経済性を主張するビジネス出身者は目障りな存在でしょう。
ビジネス出身者の中には、あきらめて地域社会から離脱したり距離を置いている人も見受けます。
地域社会一筋の人からは、「最近役員になり手が少なくなった」と嘆きの声を聞くが、気づかないうち、知らないうちにこうした人材を遠避けていないだろうか。
やはりここにも、しきたり、風潮が災いし、「話合いの欠如」が存在している。
地域に横たわる種々な問題は、私たちに染みついている、しきたり、慣習、悪いクセに起因していることが多い。勿論すべての慣習が悪いというわけではない。
国も地域も種々な問題を抱えていますが、実はやらなければならないことは大概出尽くしており、一番の問題は私たちに染みついているしきたり、慣習、悪いクセを取り除いて、行動を変えることでかなりの問題を解決できるのではないだろうか。
育児休暇の取り辛さを、自然に取れるように職場の雰囲気をがらりと変える。
一番小さなことですが、紙くずを「クシャクシャと丸めてごみ箱にポイ、紙を平たく伸ばして専用箱に入れれば資源に」これでごみは減る!
こうしたことは暮らしの中にいっぱいあり、行動を変えるだけで、解決していくのである。
日常の生活の中で当たり前と思っていることが、実は当たり前ではないのである。如何に社会の足を引っ張っているかを、私たちは早く気が付かなければならない。