今年一杯、目が離せません

しまだ環境ひろば 「エネルギー・まちと交通分科会」 と 「事務局」 です。


東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、定期点検に入った原発の再開が出来ないで、全国的電力不足となり、火力発電所のフル操業や、企業・家庭の節電努力で何とか今夏を乗り切った事は周知の通りです。


しかし、我国が、京都議定書で約束した、温暖化効果ガスの削減を、1990年比、1998〜12年の年平均で6%減らす目標の達成が、今回の事故で危ぶまれています。


CO2を出さない、原発の稼動が減り、CO2の大量発生をする、火力発電所がフル稼働しているからです。


未達成の場合は、排出超過分の1.3倍が、13年以降の次の期間の削減目標に加算される事 (取り扱いは未確定) になっています。


折りしも、COP17 (第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議) が、
11月末から、南アフリカのダーバンで開催されます。


席上では、当然ながら、この5年間の達成見込みが論じられますが、果して我国の震災を考慮に入れた評価 (震災があったからしょうがないねという同情) が得られるかどうか、は疑問です。


更に、ここでは、2012年後の温暖化対策の新しい枠組みづくりが焦点となります。


震災後の日本は、脱原発が国民のコンセンサスになっていますが、この温暖化問題は、非常に厳しい決断 (経済を犠牲にしても温暖化対策を優先するのか、原発問題をどうするのか) を迫られる事になります。


我国は、京都議定書の延長には、強く反対をしていくようですが、孤立する可能性もあります。


今年一杯、目が離せません。