富士宮市北山用水 小水力発電見学会

NPO法人 しまだ環境ひろば 「エネルギー・まちと交通分科会」 です。


今日 (12月25日 水 PM) は、静岡県農業水利施設を活用した小水力等利用推進協議会 主催の、「富士宮市北山用水 小水力発電実証試験 現場見学会」 に参加しました。


富士宮市 北山用水 小水力発電実証試験の概要


◆ 北山用水は、富士山からの湧き水が年間を通して安定的に流れている
◆ 今年9月 北山用水の支流で、試験的発電を開始
◆ 発電機は、「相反転式小水力発電」 という世界初の技術

  * 磁石とコイルを2つの水車で互いに逆方向に回転させ、小さな水力でも発電できる事が特徴
  * 水の落ちる落差が50cmから発電が可能

◆ 実験では、落差1m、水量毎秒0.25トンで、最大1.4キロワット時を発電したという。これは24時間発電するとして、一般家庭1軒分に相当する。
◆ 大規模な設置工事が不要で低コスト
◆ 最大の問題は、”ごみ対策” だという。落ち葉くらいは大丈夫だが、枯れ枝や、ペットボトルが問題だという。


何と言っても、市と県と業者の先頭に立って、発電に漕ぎ着けたのは、富士宮市議 小松さんの実行力でしょう。


誰かが、その意義を感じて先鞭をつけなければ、先行投資の大きい小水力発電は進みません。


今回の計画は、あの東京電力福島第一原子力発電所の事故が発端となり、始めから ”売電” は考えずに、地産地消 (地元の水を地元で使う) を前提としたところに特徴がある。


採算重視ではなく、得られた電力を農産物のブランド化や地域活性化に利用しようと考えたとのこと。


それにより、難題の「水利権」 も 「用水工事の承認」 なども比較的楽に得られたという。


島田市でも、「第二次環境基本計画」 や 今策定中の 「総合計画・後期基本計画」 に、”水力発電の検討” が掲載されて、これから検討開始の予定である。


今回の実証実験でも実質、500万円以上かかっており、得られる電力から到底採算ベースには乗らない。


従って防災公園 (緊急避難場所) の緊急電源の確保 (市民の携帯電話の充電・電気自動車の充電開放・公園内の街灯点灯) や、6次化産業への活用などが考えられます。


とにかく早く、市内に豊富に流れる用水を使っての小水力発電の検討に着手したい。  


写真は、今日の、見学会写真です。

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