静岡歴史おもしろ話 「生活情報交換会 3月例会」

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。


今日 (3月18日 金 AM) は、「静岡 生活情報交換会 3月度例会」 に参加しました。


生活情報交換会は、幹事団の頑張りで、月に一回、時節にグッドタイミングの話や、地域の話題を提供してくれるので努めて出席しています。


講師を探してくるだけでも大変ですが、これからも頑張ってもらいたいものです。


さて、今日は、「静岡歴史おもしろ話」 と題して、静岡市浅間通りに古本屋を構えている、「あべの古書店 鈴木大治 氏」 の講演でした。


生活情報交換会には、2回目の登壇です。


さて、古書店ですから、鈴木氏の元には、たくさんの古い人、古い物、古い話集まってくるとのこと。


鈴木氏は、ご自身の足でそれを確かめたりしているという。


歴史は、正史 (真実の話) と、稗史 (作り話) と、それが混ざって伝わって行くという。


  ■ 正史 (せいし) とは、学校教科書などでに教えられる真実の歴史をいう。


  ■ 稗史 (はいし) とは、昔、中国で稗官が民間から集めて記録した小説風の歴史書。正史に対して、民間の歴史書をさし、転じて作り物語や小説を言うとのこと。


今日のお話は、主に江戸時代〜明治時代に至る、静岡市の中で起こった事件や事象、それに絡んだ人物や人間関係のお話でした。


正史 (真実) と 稗史 (作り話) を分別しながら、また混ぜ乍らの多岐に渡るお話でした。


どこまでが真実で、どこまでが作り話なのか、その辺は聞く側の力量も問われるところでもある。


お話の至るところに、静岡にゆかりのある人物 (固有名詞) が出てきて、どんな役割や活躍をしたのか、あまり知られざる多くの行為も紹介されました。


 ■ 由井正雪の 「慶安の変」 の真実のお話  ■ 関口隆吉と山岡鉄舟勝海舟の親友の話  ■ 鉄舟寺住職 今川貞山の話

 ■ 臨斉寺の仁王像は、浅間神社からの移転した話  ■ 江戸時代の臨斉寺には茶室はなかった話 (徳川家康が人質時代に茶室で勉学に励んだ話は?)

 ■ アメリカ人 エドワード・ワーレン・クラークの静岡での活躍話と、葵せんべいと、8の字の発祥の話 などなど。


また、静岡とは関係がないと思っていた人物が、実はへんな所でつながっていた話も出てきました。


 ■ 青木昆陽の子孫が西草深に在住の話  ■ 京都から来た小西薬局 (小西行長ゆかり) の話や、漢方薬局 (唐木屋・石川薬局) の話


江戸〜明治にかけては、長男継承が崩れ、婿養子への継承が平気で行われたという話興味深い。


また、各県にあった学習塾は、武士も農民も職人も学びたい者は、全て入学を許され、その中の優秀な者は、婿養子口を当てがわられた話も興味深い。


血筋よりも、優秀な人材を思い切って、婿養子に迎え入れた薩摩や、長州などが優秀な人材を数多く輩出したこともうなずけます。


さて、鈴木氏は、講演の最後に、歴史に残す方法はいろいろあるが、和紙に墨で書いて残す、しっかりした紙に鉛筆 (炭素は消えない) で書いて残す、一番良い方法は、石彫りで残すのが一番だ、と言って講演を締めくくりました。


歴史は、古文書や、石碑などで書き残されるが、先ずは、書き残す人が事実を曲げて書いてはならない事が大原則である。 しかし、時の権力が介在したことも多いと聞く。


書かれていることが真実かどうかは、それを聞く人、見る人の力量にかかっていることは、どの時代でも同じと思う。


そういう、見識と分析力と先見力を持ちたいものだ。