森林(もり)づくり県民税と、所有者不在問題

NPO法人 しまだ環境ひろば 「森づくり担当」 です。


静岡県では、 「森林(もり)づくり県民税」 と名付けて、税金を使って、荒廃した人工林の整備を手がけています。


■ 個人 年400円徴収  (個人県民税均等割 + 400円) 赤ちゃんから大人まで全て
   法人 年1000円〜40000円徴取  (法人均等割の税率に5%上乗せ)

■ 平成18年度〜27年度  10年間 中間年の平成22年 見直し


荒廃した森林は、種々な弊害を引き起こし、今や、森林所有者による整備を待っていられないほどひどい状態にあります。


本来ならば、森林は所有者の責任で整備すべきですが、種々な理由から、多くの森が手が入らず荒廃しているのです。


県は、県民の理解の上で、民間所有の荒廃森林の整備をやむなく始めたのです。


一昨年 (10年計画の中間年:平成22年度)、これまでの整備実績と効果を分析し、改めて県民の声を聴き、効果が得られたとの判断で、後半5年間を再スタートさせました。


森林整備は、地球温暖化問題や、保水力の維持、地すべり対策、洪水対策などなど、欠かすことができない事業であり、後半5年間もしっかりやってもらいたい。


森林づくり県民税は、所有者と整備者が協力して整備することが条件であるが、森林の中には所有者がわからない森が多い。


所有者がわからない森林は手が付けられない。 所有者がいても、その境界がわからない。


森林所有者の高齢化による放置、遺産の相続後の管理不在問題などから、所有者がわからなくなる森林はこれからますます増えると予測されています。


この厄介な問題に手をつけないと、長い間に森林の荒廃は進んでいくことになる。