森林(もり)の力が落ちている!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

地球温暖化による気候変動は、干ばつ・豪雨など異常気象をもたらし、世界の各地で大災害が頻発しています。

 

特に台風は大型化し、山奥の放置森林や里山の森などを区別なく襲って、電線や電柱をなぎ倒し私たちの生活まで脅かしています。

 

森林と言っても自然林ではなく、第2次世界大戦終了後に国策として植えられたスギやヒノキの人工林で、その多くが樹齢50~60年を迎え、輸入材に押されて手入れが行き届かなく放置され被害が出ています。

 

里山の森は直ぐ手を入れて台風の爪痕を消し去りますが、山奥の森林の倒壊は被害が出ても放置されて見る影もありません。

 

南アルプスの登山をしても、各地で爪痕が見受けられます。

 

手が入っていない森林は、土壌も弱く保水能力も落ちて土砂災害の原因にもなり、また二酸化炭素(CO₂)の吸収能力も弱い。

 

日本の国土は3780万ha、うち森林は70%を占める。

 

国はこうした状況に危機感を抱き、平成31年3月(2019年)、「森林環境税及び森林環境譲与税」に関する法律をつくりました。

 

「森林環境税」は、令和6年(2024年)より国税として市町村が年間1000円の徴収を始めます。

 

しかし、これを待っていては荒廃森林の整備は遅れるとして、令和元年(2019年)に「譲与税配布金特別会計を設置して、「森林環境譲与税」の譲与が開始され、各自治体ごとに森林整備が始まっています。

 

静岡県は、前述の森林環境贈与税に先だって、平成18年度から令和7年度の20年間、県民一人、赤ちゃんから高齢者まで年額400円「森林づくり県民税」を徴収し、森林整備に入っています。

 

県は、これまで18000haの森林を整備し、「森の力」を回復したと公表しています。

 

当「森林づくり県民税」は、5年毎に見直し、実績がフォローされて、継続の如何を議会が判断していますが、令和7年度までの延長が決まっています。

 

県は、「森林づくり県民税」を使い、各市町村は当面、「森林環境譲与税」を使って整備を行うことになります。

 

静岡県は、2つの森林環境税を使って森林整備をしていますので、精力的に進んで行くでしょう。

 

有効に使って貰いたい。

 

重要政策であるのでしっかりと見守りたい。