イベントは、目的達成のための一手段にすぎない。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。


しまだ環境ひろばは、平成15年に発令した、島田市環境基本計画」 策定時に集まった、市民環境百人会議を母体として、再結成された市民環境活動団体です。


この13年間、島田市環境基本計画」 に自ら書いた、市民の取組みを全方位 (水とみどり ・ごみ ・エネルギー ・食生活 ・環境教育) で活動してきました。


その活動は、いずれも、地道な事前調査や、日常活動があって始めて、催し・イベント・行事などが開催でき、開催後は、活動が市民へ浸透しているかを考えてきました。


活動には、「目的」 があります。


目的がない、「活動」 はありません。


目的を成するために、手段 (調査・打合せ・準備・イベント・反省・計画修正など) があります。




しかし、多くの市民活動が、手段を行うと、もう目的が達成できたがごとくで、市民への浸透を確認しないのです。


結局、何年やっても成果が上がらない理由がここにあります。


成果の上がらない手段を、毎年繰り返しても同じで、一向に成果に結びつきません。


市民活動に対して、国や県から補助金助成金が出ますが、その計画書や、実績報告書のフォームは、何回イベントをやるのか、やったかの報告様式になっています。


イベントをやらなければ、補助金や助成の対象になりません。


そのイベントに、市民が何人集まったか、が重要視されていますが、イベントをやるのに必要な、日頃の活動が全く評価されません。


例えば、イベント 里山の再生活動に参加しよう」 を開催するには、里山に手が入っている準備が必要です。


人も入れないような荒れ果てた森に市民を呼び込むわけにはいきません。


そのためには、日頃から、会員が手を入れて、その一角に市民を呼び込んで、短い一時、市民に里山の再生に参加してもらい、森の保全の重要性を分かってもらうのです。


そのためには、常日頃から、手を入れた里山の整備が必要なのです。


その日頃の活動が、目的である、「里山の維持保全 に結びついているのです。


補助金や、助成金は、日頃の活動のための費用の多くを対象にせず、イベントのための一時の費用 (講師代・交通費・昼飯代・その日の材料費などなど) は、全額対象になっています。


会員の日頃の活動費は、殆ど認められません。


目的達成のための助成ではなく、イベント開催 (手段) のための助成になっており、市民活動が、イベント (手段) だけで終わる、”温床” になっている理由の一つです。


もっと、常日頃の地道な市民活動に陽が当たる、政策でなければならないことを、この13年間の活動の中で強く感じています。


森づくりだけではなく、殆どの市民活動が同じ境遇になっており、この改善が急務である。