17年経っても変わらない環境活動
NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
島田市環境条例は、平成13年7月1日(2001年)に施行されています。
条例は、市長に対して、条例の定義や基本理念に即して、「島田市環境基本計画」の策定を命じています。
市長は、平成15年3月(2003年)、「島田市環境基本計画」を施行しました。
平成13年に、環境基本計画策定のため、「市民環境百人会議」が結成され、2年間の検討期間を経て、「島田市環境基本計画」ができ、施行されたわけです。
市民環境百人会議は、使命を終えて一旦解散しましたが、計画の中に書いた、”市民の取組み” を誰がやるのか、という笑い話のようなことになり結局、百人会議を母体にした市民環境団体「しまだ環境ひろば」ができたわけです。
「島田市環境基本計画」を作り上げた市民ですから、有志が揃っていました。
発足から5年間くらいは、5つの分科会が切磋琢磨して、環境基本計画に書いた取組みを懸命に頑張ってきました。
あれから17年、当時の環境基本計画書を改めて見てみると、今の計画に置き換えても全く違和感のない、市民主導型の素晴らしい計画です。
今の計画に置き直しても違和感がないということは、言い換えれば、この17年間目指す方向や目標が変っていないということです。
これは、島田市だけがということではなく、残念ながら、世の中全体も変わっていないということです。
地球温暖化防止が叫ばれて、COP1が開催されたのが1995年で、次回のCOP26は来年度に延期されましたが、もう25年も経つ。
その間、京都議定書の採択(1997年)や発効(2005年)があり、2015年には「パリ協定」の採択がありながら、2017年には、アメリカの離脱宣言があって、
今日に至っても混とんとしています。
それくらい、環境問題は難しい。
島田市でも、みんな努力はして来ましたが、変わっていないということです。
■ 耕作放棄地や空き家は増える一方です。
■ 燃えるごみの量は高止まりしています。
■ 温暖化ガスの排出量も高水準です。
■ 伝統食の継承も今一つです。
■ 市民の連携・協働は進まず、環境教育活動も活発とは言えません
しまだ環境ひろばも、この17年間、次の通り具体的に活動してきました。
■ 生ごみの堆肥化を一般家庭に普及させようと市民塾を開催して頑張ってきましたが、全所帯数38,000世帯中、実行している世帯は300世帯くらいか。
■ 雑紙の分別を呼び掛けてきましたが、実行している世帯は数パーセントと推察されます。
■ 伝統食 手づくり味噌の体験会を毎年数回(約100名)開催し普及に努めてきましたが、市内全体で普及率は1%も無いでしょう。
■ 耕作放棄地を再生して市民農園を維持管理してきましたが、市内全体でも市民農園参加率は1%でしょう。
■ 地球温暖化防止のため、省エネ活動の普及に努めてきましたが、実際に実行している世帯は10%位でしょう。
とても全体に好影響を及ぼすような規模まで普及していません。
ましてや、島田市の予算減に結び付くような成果は全くありません。
これではいくらやっても、達成感も喜びもありません。
環境活動には一区切りは無いのか。
どこに問題があるのか。
やはり、市民団体同志、企業との連携、行政との協働などなど、活動推進母体間の連携・協働の少なさでしょう。
みんなばらばら、推進力が増幅していません。
これを束ねるのは、どこなんでしょうか。
連携・協働を働きかけていますが、一市民団体ではなかなか難しい。
市民団体・自治会・企業・行政の、「真の連携・協働」は、いつになったら出来るのでしょうか。