NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
コロナの終息が全く見えない中で、九州の熊本県や長崎県・鹿児島県では豪雨に見舞われ河川が大洪水を起し、未曾有の被害をもたらしています。
これ等の河川は、護岸工事はできていても、想定外の豪雨に対する流水量の調整(ダムや堰や分水工)はできていないのではないか。
そこに行くと、大井川は流水量の調整を、ダムや堰や発電所の分水工がその役目を果たしています。
普段、大井川の水の大部分は、ダム~発電所、発電所からダムへ、その間は山中のトンネルの中を流れています。
精々10%くらいの水が大井川を流れていますので、普段の大井川はカラカラ(河原砂漠と言われています)です。
従って、周辺の市民は、普段の大井川に流れる水からは、殆ど恩恵も有難みも受けていません。
しかし、一旦豪雨に見舞われた時は、完璧と言われるほど流量調整がなされます。
ただ、大井川の中下流域には、支流が多くここからの流れ込みの読みが重要となりますが、大井川を管理する関係者は長年の経験から、これを読んでダムからの放流を決断しています。
また普段、大井川には水は余りありませんが、その代わりに市内の至る所に用水路が張り巡らさせて、農業用水や生活用水として流しています。
用水路は100%流量の調整管理下(大井川土地改良区さん)に置かれますので安心です。
大井川のように、電源開発のメッカとして、水の殆どは発電のために使われ、その代わりにいつも流量は完璧に管理されている川と、普段から水がたっぷり流れて景観を保つ代わりに、一旦豪雨に見舞われたら手をつけようもない川がある。
地球温暖化で気候が大きく変わり、日本全国が亜熱帯~熱帯化しています。
降雨の量が大きく変ってきました。
河川は、護岸工事(土手の整備)に加えて、流量調整が確実に出来る備えが必要になってきました。
大洪水が起こり、未曾有の被害が出るたびに、河川のあり方を考える今日この頃です。