生活情報交換会10月例会「SDGsから考えるごみの減量について」

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今日(10月16日 金 am)は、「生活情報交換会 10月例会」に参加しました。

 

今日の例会は129回目で、出席者は32名でした。

 

コロナ過、幹事によるドアや机の事前消毒、マスクの着用、入室時の手消毒、長机1名の着席、講義途中の強制換気など徹底した3密対策を打っての講演会でした。

 

幹事さん、いつもご苦労様です。

 

今日の講義は、静岡市出前講座で、「SDGsから考えるごみの減量」と題して、講師は、静岡市のごみ減量推進課の前川さんと長嶋さんのお二人でした。

 

 ※ SDGsは2015年9月に国連加盟193カ国によって採択された「持続可能な開発目標」で、今や世界の国々、自治体、企業の行動計画になり、最近では個人の行動基準にもなってきました。

 

今日の講義は、SDGsに詳しい人と、始めて聞いた人が入り混じった中でしたが、先ずはSDGsとは?から入り、MDGs(ミレニアム開発目標)との違いなど、非常に分かり易い説明でした。

 

  ■ SDGsとは、人間、地球およびその繁栄のための2030年までの行動計画として、17の目標と169のターゲットから構成されていること。

  ■ MDGsとの違いは、MDGsが、主に発展途上国を対象にして問題の解決を重視しているのに対して、SDGsは、途上国と先進国の協働目標として、社会・個人の変容を前提に、自分自身を変えることが大事だとしている。

 

講義は「静岡市におけるSDGsの推進」に移り、静岡市はSDGsの普及啓発・情報発信・市政への組込みを積極的に進めていると説明がありました。

 

説明は今日の主題の、「ごみ減量とSDGs」に移り、静岡市の具体的取組みの説明に入って行きました。

 

  ■ 食品ロスの削減について、レストランなどへの食べ残さないための協力店認定や、スーパーなどへの賞味期限・消費期限の近いものから買ってもらうPOP配信など。

  ■ ごみの総排出量の減量については、令和元年度一人一日当たりごみ総排出量940gを2026年までに792g減量することに挑戦する。

  ■ 海洋プラスチックごみの削減については、スーパーとのレジ袋削減協定やプラスチックごみ削減協力の依頼など。

 

世界共通の目標(SDGs)を見据えて、静岡市も独自の目標を設け、ごみ減量に向けて頑張って行くとして今日の講義を結びました。

 

講義終了後の質問では、主に次の3つの質問が出ました。

 

 (1)筆者から、ごみの減量は啓発とか、お願いの時代はもう終わったのではないか。島田市もこの15年それをやって来たがごみは一向に減らない。静岡市と同じ様に溶融炉を持ち、「燃えるごみ袋」に入れれば何でも燃やしてくれ、市民は「楽チン」を享受している。ごみの減量先進都市との差は「分別の差」であるが、ごみの発生源は住民に染みついた「悪しきクセ」に起因しており、ごみ減量解決策はこの染みついたクセをどう改善するかにかかっています。ごみの種類別に具体的行動を起こす時期に来ているが静岡市さんはどういう考えを持っているか。

 

 (2)静岡市はSDGsのモデル都市になっている。企業は非常に厳しい目標とその達成に必死になり、そこに働く社員も非常に頑張っているが、一歩企業を出て地域社会になると非常に甘くなる。今の静岡市の取組みでSDGsのモデル都市と言えますか。

 

 (3)ごみの減量策は、ごみを総量で捉えるのではなく、ごみの種類や発生する原因をデータベースで捉え、対策は具体的に実行しないと効果は出て来ないと思われるが静岡市はそれをやっていますか。

 

席上、講師からそれぞれの回答はありましたが、質問者や出席者を充分納得させる回答は今一と感じました。

 

ごみの減量は本当に難しい。減量PRや啓発の時代はとっくに過ぎ、具体的実行の積み重ねに尽きると思われます。