衝撃的な見出し「緑の世界と黒の日本」

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

令和2年度最終月の3月がスタート。

 

今日の日経新聞朝刊 トップの見出しに、「緑の世界と黒い日本」という衝撃的な見出しが躍った。

 

世界の主要国が、「2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロ」を宣言する中で、再生エネルギーによる「大電化時代」が始まった。

 

2020年の発電量に占める再エネの比率は、英国が42%、ドイツが45%に対して日本は2割どまり、周回遅れは否めないと記事は訴えています。

 

国別に最も安い電源を比べて見ると、一番安い電源は日本は「石炭火力」が、中国は太陽光が、米国と英国が風力、日本の再エネ価格は中国の4倍ほど。

 

再エネが一番安い国を緑、天然ガスが一番安い国を灰色、石炭が一番安い国を黒で塗った場合、記事の見出しのように、「緑の世界と黒の日本」が浮かび上がったという。

 

これでは勝負にならない。

 

日本には閉鎖的な「送電網」などの障害があるが、これを解決して再エネの大量導入コスト低減を一刻も早く回さなければ世界から取り残されると記事は警鐘を鳴らしています。

 

国連気候変動枠組み条約事務局は、「パリ協定」に基づいて各国が提出した2030年の温暖化ガスの排出削減目標は、パリ協定の達成には程遠いとし、各国に出し直しを要請したという。

 

日本も、2030年度までに2013年度比、26%減という従来と同じ内容で提出したようだ。

 

これでは、菅首相が宣言した、「2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする」には遠く及ばない。

 

温暖化ガス排出量実質ゼロ=脱炭素カーボンニュートラルの実現は、産業革命以来の大改革だという。

 

新しい技術を総動員しなければ達成できないという。

 

私たち市民は、身近でできる「持続可能な循環型社会づくり」に地道に取組みながら、大改革を見守り、理解を深めていくことが肝心であると思う。