島田市長が「縮充」を強調
NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
最近、島田市の染谷市長が、しきりに「縮充」という言葉を使って、人口減少局面を迎えた自治体の持続可能性について論じています。
■ 昨年6月島田市議会定例会の冒頭のあいさつで、新型コロナがもたらした価値観の変化や少子高齢化の進行などを念頭に「ポストコロナを見据えた戦略的な「縮充」のまちづくりを進める」と述べました。
■ 日経新聞から維新WOMENに聞くという趣旨で、人口減少時代の自治体のあり方の取材を受け、今後「縮充」で持続可能な都市づくりを進めると決意を述べました。
「縮充」とは、読んで字のごとく、縮みながら充実していくという意味ですが、もっと平たく言えば、「縮小させながら中身を充実させる社会づくり」をいう。
既に実行済みの、島田市と静岡市の「広域消防体制の確立」や、既に計画がスタートした「島田市小中学校再編計画」などがこれに当たる。
また島田市は、市役所新庁舎建設や旧金谷庁舎跡地整備、旧金谷中跡地の活用、新東名島田金谷インターチェンジ周辺の企業誘致など、縮充にあたる懸案事項をいくつも抱えています。
昨年3月には、地球の持続可能性を高めるために、2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」宣言をし、都市の機能の集約と並行して脱炭素に向けた取り組みを進めるとしました。
人口の減少は税収の減少を伴い、都市機能の集約化は必然的ですが、集約化される側には社会的弱者が必ず存在します。
2015年に国連193カ国によって採択されたSDGs「持続可能な開発目標」は、「誰ひとり取り残さない」を理念としてうたっています。
縮充は、効率化の推進と弱者救済という非常に難儀な一大構想です。
ここには英知を結集して、ゆっくりと丁寧に進める度量が必要となる。
誰かがやらなければならない!
口だけではなく、実質的な応援をして行きたいものだ。