NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
令和3年度島田市住民アンケート結果が公表され、概要は「広報しまだ1月号」、詳しくは「島田市ホームページ」に掲載されています。
<調査方法>
■ 調査対象は、市内に在住の18歳以上の男女2,500名
■ 調査方法は郵送法 ■ 調査期間は、令和3年6月10日~25日
■ 回答数は1,006通 回答率40.2%
<調査結果>>
島田市のことが好きですか、の問に対しての回答は、「まあ好き」58.3%、「とても好き」15.4%、合せると73.7%が好きと答え、近隣市町と大差ない高い好感度を保っています。
島田市の住みごこちを聞くと、「まあ住みよい」59.1%、「住みよい」27.6%、合せて86.7%が住みよいと答え、満足度は高いと言えます。
そんな中で、筆者並びにしまだ環境ひろばが、一番気になっているのは、行政の取組みに対する「満足度」と「重要度」の質問に対する市民の答えです。
平たく言えば、行政が行っているいろいろな仕事に対する市民の評価だ。
<満足度> ( )は昨年度順位を示す。
■ 一位 「ごみ・リサイクル」 (9年連続第1位)
■ 二位 「健康の増進」(第2位)
■ 三位 「水資源・水環境の保全」(第3位)
<重要度>
■ 第一位 「医療の充実」(第1位)
■ 第二位 「水資源・水環境の保全」(第3位)
■ 第三位 「ごみ・リサイクル」(第4位)
島田市民が、毎年圧倒的に評価している行政の仕事の一番は、「ごみ処理」なのだ。
近隣の市町も同じような住民調査を行い、満足度結果を公表していますが、「ごみ処理」への満足度はグット低い。
島田市は「溶融炉」という、化石燃料のコークスと石油を燃料として超高温で何でも燃やすことができる炉を保有しているので、「燃えるごみ袋」に入れるごみの種類の規制が甘い。
要するに、家庭における可燃ごみの処理が非常に楽なのだ。
これに比べて、掛川市や藤枝市は、市民に生ごみや雑紙の分別を強いて、燃えるごみ袋に入れても良いごみは細かい制限を設けています。
ちなみに、島田市の可燃ごみの一人当たり排出量は、近隣市町と比べて1.3倍、環境省の自治体ランキングでは、掛川市が全国NO.2、藤枝市がNO.5、島田市は大きく及ばない。
島田市の市民が、「ごみ処理」を9年連続でNO.1評価しているのは「楽チン」を買っているのです。
「食推協」という市民団体が各市にありますが、近隣同士で合同の研修会があるようですが、終わった後のごみの片付けの段階で、会場が島田市になった日は、殆ど何でも燃えるごみ袋に突っ込んで短時間で終わるが、掛川・藤枝会場では細かく分別しなければならない。
島田市の食推協の団員は、胸を張るどころか、恥ずかしくてたまらない、という話を聞いています。
食推協のみなさんは、「エコクッキング」をモットーにしていますので、ごみの分別は当たり前なのです。
今、世界で問題になっている「地球温暖化防止」や「脱炭素」から見たら、大きな負債を負っていると思わなくてはならない。
島田市では、来年度は「第三次環境基本計画」の策定の年だ。
異常に満足度の高い、「ごみ処理行政」をどうしていくか、試練の時期を迎えています。
「溶融炉」と「ごみの減量」は、「白か黒」か、「YESかNO」かではなく、共存が可能だと思います。
今保有している溶融炉をどううまく運営し、その上で「ごみの減量」も考える、市民・事業者・市を挙げての知恵の出しどころだ。
実にやりがいのある仕事だ。
是非、国内の模範になるような答えを出したいものです。