「ScccA Weekly467号」を読んで。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

去る3月13日、静岡県地球温暖化防止活動推進センターから今年度最後の、「ScccA Weekly 第467号」が届きました。

 

「ScccA Weekly」は、温暖化防止に係る内外の動向を的確に捉えて送ってくれるのでいつも楽しみに読んでいます。

 

今号は、ロシアによるウクライナ侵攻に関し、「戦争は最大の環境破壊である」という言葉を引用して、あらゆる面で生命や環境を脅かし、気候変動対策にも多大な影響が出ることを警告しています。

 

具体的には次のような影響が出ることを示唆しています。

 

 ■ 軍用機・戦車など普段はなくてもよいものに燃料が莫大に使われ、あるいはそれ自体を生産することによってエネルギーが使われ、不要な温室効果ガスを排出する。

 ■ 弾薬などが「燃える」ことによって温室効果ガスが排出される。

 ■ しなくてもよかった移動(進行・避難)が増えることによってエネルギーを消費し温暖化ガスを排出する。

 ■ 破壊されたインフラや建物・街などの再建にかかるセメントやコンクリートも大量に使われることから、温暖化ガスがまた排出される。

 ■ 世界第4位の排出国ロシアの排出削減対策が進まなくなる可能性が大きい。侵攻後も、経済的に困難な状況であれば気候変動対策どころではなくなってしまう。2060年までに実質ゼロ、という目標も消えてしまうかもしれない。

 ■ ロシアの天然ガスに頼りたくない欧米が、再生可能エネルギー導入へ向かう可能性があるとはいえ、短期的には天然ガスがダメならとりあえず石炭をとなってしまう可能性もある。

 

今回のロシアの侵攻は、世界の平和を脅かし、地球温暖化防止対策の計画を大きく狂わせるもので一刻も早く終わらせなければならない。

 

それができるのは、ロシア国民しかいない。

 

一部の勇気のあるロシア国民が声を上げ出したが、もっと多くの、もっと大きな声を期待したい。

 

ロシアにも勇気のある国民は多くいるのではないか。