NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
昨日、「しまだ環境ひろばの日記」で、筆者宅の「腐葉土式」による生ごみの自家堆肥化作業を紹介しました。
島田市は、「広報しまだ」や「ホームページ」を使って、生ごみの減量を訴えていますが、この20年間一向に減りません。
市民に環境改善を啓蒙したり、訴えても効果がありません。
ごみの減量は、「分別=資源化=お金に変える」に尽きますが、その方法が市民に定着し、しかも具体的でなければ成果は出て来ません。
筆者(しまだ環境ひろば)は、この20年間取り組んで来て、秘訣はないことが分かりました。
具体的とは、ごみの種類別に、市民に染みついてしまったクセを直し、新しいクセをつけて習慣化し、みんなで一斉に実行することです。
これからの一週間、ごみの種類別の減量法について先ずは、「生ごみの減量策」から論じて見ましょう。
出てしまったごみの減量の前に、先ず「ごみを作らない、発生させない」ことが必要であることは言うまでもありません。
◆ 余分なものは買わない・貰わない。
◆ 食材は全部使い切る。(皮や葉っぱの利用・だしのおぼろ化・つまみ化など)
◆ 余分に作らない。
◆ 食べ残さない。
一口に生ごみと言っても、減量の方法は種類別に全部違いますので種類を整理しましょう。
■ 生ごみの種類
(1)調理くず(調理中に出るごみ)
◆ 野菜や穀物の調理くず(皮・葉っぱ・サヤ・根っこ・芯・その他切り落とし等)
◆ 肉・魚・貝の調理くず(骨・頭・皮・内臓・殻・あぶらみなど切り落とし等)
(2)食べ残し
◆ 汁物
◆ 野菜・肉・魚料理等
(3)水分(水分もごみです。一番厄介な、一番お金がかかっているごみです)
◆ 食材の中にある含有水分
◆ 調理中に付けてしまった水分
◆ 汁物の水分
◆ 食べ終わった後の醤油・ソース・だし汁・ドレッシング等
さて、生ごみの減量策は、「自家処理」をする家庭と、市のごみ回収車に依存する家庭では、減量策は最初から違いますので、分けて考えて行きましょう。
■ 生ごみを自家処理(堆肥化・飼料化等)する家庭
◆ 生ごみの自家堆肥化は、臭いと虫は付き物だという認識で臨む必要があります。しまだ環境ひろばが5つの堆肥化方式で実験をしましたが、多かれ少なかれ臭いはあり、虫も湧きます。
◆ 基本に忠実にやれば少ないですが、ちょっと基本から外れた処理をするとてき面です。
◆ 従って、臭いと虫(うじ虫)が嫌いな人、がまんできない人は最初から無理でやめた方が良いと思います。簡単にできるというのはうそである。
◆ 途中で挫折した人はこの類の人で、ごみの処理箱が庭やベランダで遊んでいます。市と協働して「タスクフォース」を結成してこの人たちの支援をしたい。
◆ 臭いも虫も苦にならない人でも、最初から肉や魚の食べ残しは市のごみ回収車に依存し、野菜の調理くずから入った方が良い。慣れてきたら徐々に広げる方法が良く無理をしないことが肝心。
◆ 生ごみの自家堆肥化は、ごみに適当な湿度や水分がないと発酵しないので、水分を切る必要はありません。
◆ 生ごみの堆肥化方式はいろいろ存在し一長一短があるので、トライしたい人はいろいろ試して、自分にあったものを選択した方が良い。大別すると生ごみを消してしまう「キエーロ式」と生ごみを発酵して堆肥にする「堆肥化式」がある。
◆ 自家菜園や畑を持って、堆肥を欲しい人は「堆肥化式」を選んだ方が良い。生ごみと混ぜる基剤の購入に若干の費用が掛かるので、その分を完成した堆肥で取り戻せば良いのである。
今日は、生ごみの自家処理(堆肥化)について論じましたが、明日(9月19日)は、市のごみ回収車に依存する家庭の「生ごみの処理」について詳しく論じて行きます。
ごみにはいろいろな種類がありますが、市の焼却センターで一番厄介で金食い虫は「生ごみ」です。
市民のみなさんが、本当にその気になれば億円単位の節減が可能なのです。
燃やしてしまえばただの灰!、灰の処分にもお金がかかる。
そのお金を、教育や文化や防災に注ぎ込んだらどれほど有効でしょうか。
じっくり考えて行きましょう。明日をお楽しみに!