NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
家庭から排出される「燃えるごみ」の中で、一番厄介で、焼却するのに莫大な経費がかかっているのは「生ごみ」です。
従って、この生ごみを「自家堆肥化」している家庭は、市の経費節減に最大貢献しており表彰ものです。
しかし、「自家堆肥化」は、多かれ少なかれ臭いや虫の発生は避けられなく、誰でもできるわけではなく、ましてや強制はできません。
大部分の家庭は、市のごみ収集車に依存するわけですが、生ごみに水を付着させないとか、野菜ごみに含まれる水分を飛ばしたり切ったりする努力をすれば、自家処理をする家庭に匹敵する貢献になります。
生ごみ自家処理家庭は全体世帯数の1~2%、市のごみ収集車に依存する家庭は98~99%、規模が違うこの大集団が一斉に水切りを実行すれば、物凄い減量になるからです。
昨日NO.4で、生ごみの水切りについて詳述しましたが、今回のシリーズで水切りが最大の課題ですので、敢えて念押しさせて頂きます。
生ごみに付着している水分や、中に含んでいる水分は、生ごみ全体重量の80%と言われています。
生ごみは市の焼却センターで、コークスと石油を使って燃焼させるわけですが、水分が蒸発するまで本来の生ごみは燃えません。
水分がなくなってから始めて生ごみは焼け始めるのです。
言い換えれば、コークスと石油の大半は、水分飛ばしのために消費され、水分が飛べばごみは自然に燃え出します。
だから、焼却炉に入れる前の家庭にある間に、生ごみから水分を無くすことが非常に重要なのです。
自家堆肥化をしない家庭は、生ごみの水分飛ばしに最大協力しなければならない理由はここにあります。
そこで、肉や魚の調理くずや食べ残しから水分を飛ばすのは無理ですが、野菜の調理くず(表皮・種・しっぽ・芯など)から水分を飛ばすことは、やろうとする意志があれば比較的簡単にできます。
野菜の調理くずは、網(甘栗やミカンを入れた網)に入れ、物干し竿や軒先に一日吊るすだけで水分は飛び、重量は半分以下になり、2日間干せば干し野菜のようになり、重量は更に半分になります。いくら干しても臭いも無く虫も寄って来ません。
島田市は、お茶のまちです。
多くの家庭では「急須」にお茶を入れて飲んでいますが、使い終わった「茶がら」は、生ごみとして、濡れたまま捨てられています。
◆ 最低でも茶がらはかごに移して、陽に干して水切りをしたい。茶がらは清楚な臭いであるので、いくら干しても虫は寄って来ません。
◆ 茶がらの有効利用を市を挙げて考えたい。成分や養分の分析は必要ですが、養鶏場の鳥や養豚場の豚のエサに混ぜ、新しいブランドづくりも考えられます。そうすれば市民から「乾燥茶がら」をプレミアム付きで集めることも考えられます。
以上の結果は、しまだ環境ひろばの実験による結果です。
生ごみが家庭内にある間に水分を飛ばす行為は、生ごみの重量が激減し、労度・運搬費・燃料費削減ばかりでなく、地球温暖化防止(CO₂削減)に貢献する非常に有益な活動です。
水分飛ばしの行為が如何に有益なことか、一般市民・児童たちに分かり易く説明することは、行政や市民グループの役目です。
行政と連携・協働して市民への浸透活動を展開し、生ごみの減量を一大運動化したいものです。
しまだ環境ひろばは、その一役を担いたい。