市民活動の真の悩みは何か。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

島田市には、行政と市民の中間にあって、市民活動の支援をする組織「市民活動センター」がある。

 

市民団体の相談窓口業務の傍ら、大井川鐡道の無人駅を活用してのまちづくりを企画・実行したり、商店街を使っての若者集いを開いたり、大変良く頑張っていると思う。

 

毎年この時期には、同センターから「活動紹介シート&アンケート」の提出が義務付けられ、次の一年間のセンターの利用の条件とされます。

 

活動紹介シートは、自分の団体はこの一年間にこんな活動をやったという報告・紹介と、アンケートは、自団体の問題点の抽出市民活動センターへの要望である。

 

人が生きていくためにはいろいろな活動があるが、経済的に採算が合う活動(仕事)は民間が担い、採算が合わない仕事や誰もやりたがらないが、それをやらなければ社会が成り立たない仕事は行政が担うことになる。

 

市民活動団体の役割は、行政と一般市民の間にあって、行政の手が届かない部分の補填や、市民の先頭に立って率先垂範することである。

 

今回のアンケートも、市民活動の問題点や困っていることはないか、市民活動センターへの要望はないか、いつもの質問が並んでいますが、自団体の悩みやセンターへの要望はいっぱいあるが、そんなことよりも真の悩みは、市民活動が形骸化していることだ。

 

市政は行政だけでできるものではない。

 

市民の参加、協力、連携、協働があって始めてうまく行く。

 

ところが最近、諸計画には「連携・協働」の文字は踊っているが、重要な案件を行政と市民活動団体が「連携・協働」して成し遂げたことがない。

 

イベントや行事の企画は多く、市民は、市民団体は、ただ参加するだけである。

 

今、市政には環境保全問題だけ取り上げても重要な案件は山積みであるが、この数年「しまだ環境ひろば」に協力を求めたり、連携・協働して何とか解決しようと持ち掛けられたことは殆んどない。

 

信頼関係がないと言ったら簡単だが、「連携・協働」は形だけで、実際は形にもなっていない。

 

市民活動の一番の悩み、困っていることは、いくら頑張っても「やりがい」・「達成感」・「満足感」が全くないことである。

 

筆者の先輩で、会社をリタイヤ―した後自治会活動に飛び込んだが、「達成感」が全くなく数年で市民活動から身を引いた人が何人もいる。

 

長年、民間企業で何かをやり遂げて来た人にとっては、やりがいのない世界なのである。

 

筆者はかれこれ15年、環境市民活動に身を置いて来ましたが、「第三次環境基本計画(10年計画)」の策定に当たって、欲張らなくても良いから年間1つでも2つでも良いから連携・協働してやって見よう、と提案しています。

 

そうして成果を上げて、共に喜び合おう、ということです。

 

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今、市民活動団体の悩みは、「高齢化・後継難・会員不足」ですが、真の悩みは「やりがい」不足なのです。

 

市政は行政だけでできるものではない。