マイナ保険証の混乱に思うこと。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

来年秋(令和6年)に現行の「健康保険証」を廃止し、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」で、別人の情報が紐付くなどのトラブルが発生し、制度の廃止や延期論が噴出し混乱しています。

 

8月4日(金)、岸田首相は記者会見を開いて、健康保険証の廃止は予定通り来年秋に行うことと、マイナ保険証を持たない人に「資格確認書」を一律に発行し、資格証明書の有効期間を5年とすることを発表し、当面の混乱を収めました。

 

そもそもマイナ保険証は、医療機関にある専用のカードリーダーにかざすと、マイナーカードのICチップから読み取った顔写真と読み取り機で撮影した顔写真を照合し、本人であることと、保険資格の確認が一度にできる優れもの。

 

マイナ保険証で受診すれば、薬剤情報や健診情報などを医療機関で共有化することが容易になり、将来は個人の健康管理はもとより、医療機関や国や自治体の医療管理が一元的にできることが期待されてきました。

 

今回のトラブルの原因は、同性同名者を間違えたり、情報が更新されていなかったり、単純な初歩的なミスであったことが判明しています。

 

日本の医療デジタルトランスフォーメーション(DX)は欧米主要国ばかりか、東南アジア諸国と比べても周回遅れだという。

 

新型コロナウイルス感染拡大で露呈した我が国の医療分野のDXの遅れを取り戻すべく、マイナ保険証を使いこなして、個人や法人の情報管理を効率化し、同時に国や自治体の医療管理の充実を一気に進めるチャンスが「マイナ保険証」でもある。

 

今回の混乱に乗じて「廃止」とか「延期」を主張している人達が出てきたり、折角取得したマイナ保険証を返上したりしている人達がいる。

 

速やかにミスをリカバリーし、並行して利便性を丁寧に説明して、国民の理解と信頼を得て推進を計ってもらいたいものだ。

 

高齢者の多くが望む、「診察予約」・「オンライン診療」・「検査結果の共有化」等々、早く実現してもらいたい。