2024年度新税「森林環境税」に思うこと。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

温暖化防止対策の3大要素は、「森林保全」・「技術革新」・「再エネの創出」と言われています。

 

林保全でCO₂の吸収を促し、技術革新で省エネや脱炭素を進め、再エネの創出でCO₂を出さないエネルギーに置き換える。

 

林保全は最重要課題であり、日本もしっかり財源を確保して、国も自治体も森林整備に地道に臨む必要があります。

 

2024年度から国は森林整備のため新税「森林環境税を導入し、国民に一律で年間1,000円を住民税に上乗せして徴収します。

 

財源は増税ではなく、東日本大震災の復興に充てている財源を使うことになっているので、国民の負担感は変わらない。

 

現在は、2019年度に導入された「森林譲与税」が、私有人工林の面積や林業従事者数及び人口に基づいて算出され、臨時税として国庫から都道府県や市区町村に毎年配布されています。

 

森林譲与税は、森林と関係のない人口も配分計算の要素になっているので、森林の少ない自治体は税が付加されても使い道がなく困っている自治体もあり、すこぶる評判が悪い。

 

よって新税「森林環境税」は、本当に必要な自治体に行きわたるように、配分基準は大幅に見直されることになる。

 

尚、国の森林環境税(現在は森林譲与税)とは別に、既に独自の森林税を設けて、二重の負担になっている自治体が37府県ある。

 

静岡県も、「森づくり県民税」として平成18年から県民一人当たり400円を県民税に上乗せして徴収し、令和7年度まで5年間延長しました。

 

静岡県は、森林面積が県土の約2/3を占め、森林整備費はいくらあっても余る状態にはないが、国の森林環境税と合わせて有効に使ってもらいたいものだ。

 

森林整備は温暖化防止の要の対策(CO₂の吸収)であり、日本が脱炭素を進める上で極めて重要なカギとなる。

 

二重取りなどと言われないように、しっかりと使い、しっかりと成果を出してもらいたい。