「やりがい・達成感」を得る役割を高齢者に!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

昨日のブログに、元気で低コストの長寿社会づくりは、高齢者の居場所づくりだ」と書きました。

 

そして居場所は、ただ懇談したり遊びの場ではなく、仕事や役割を担い、やりがい・達成感・満足感を味合うことだと書き添えました。

 

それが健康体を保つことになり、ひいては医療費・介護費の削減につながり、元気で低コストの長寿社会づくりに繋がって行く。

 

高齢者の居場所は、懇談の場、趣味の場、遊びの場も必要ですが、元気でいる限り生涯現役が最良です。

 

筆者は十数年前に定年退職しましたが、当時の心境を正直に言えば、競争社会で精一杯頑張った達成感と、エネルギーを使い果たし疲労感が混じり合った複雑な気持ちでした。

 

もう事務的仕事はやりたくない、宮仕えはしたくない、体を使う仕事をやりたい、希望に沿った仕事・役割があったら飛びついたかも知れないが、たまたま放置竹林の整備をやっている「しまだ環境ひろば」という市民環境活動団体をNETで見つけて入会し今日に至っています。

 

サラリーマンの退職者の気持ちは千差番別であるが、長寿社会の中で家に閉じこもったり、趣味や遊びだけに興じたいと思っている人は少ない。

 

何かをやりたい、それが健康維持となり、結果的に世の中のためになり、何がしかの収入に結び付けば最高である。

 

そういう場づくりが、これからの国政・地域・民間の中で仕組みができれば非常にうまい。

 

知恵はいくらでもある。

 

例えば今、農家の高齢化で後継者不足となり、日本の農業が壊滅する危険がある。

 

もうその兆候は各地に表れており、困った農家が地域の元気な高齢者に農地を託してつないでいるが、その高齢者も日頃の重労働で体が不自由となり、いよいよ耕作放棄地がどんどん増え出しています。

 

今ならまだ間に合う。

 

60代の退職者の会をつくり、先ずは農業の基本の勉強、農家からの応援要請で会員を派遣、こういう仕事を通じて、農家の後継者づくりを仕組みとして作り上げていく。

 

地域の農家は「一人農業」が多いが、農作業の中には「二人仕事」も多く、こういう組織の中から応援者を派遣し、こういう機会を通じて会員も勉強ができる。

 

60歳代の若い高齢者を「農家の後継者」に作り上げることは、元気で低コストな長寿社会づくりの有望な政策であることは間違いない。

 

今、地域の諸問題は行き詰まりつつある。手段(検討会・勉強会・視察会等)ばかり一生懸命で目的の達成まで行きつかない。

 

若者は仕事で忙しく、とても地域活動に参加する余裕は無いが、元気な高齢者は時間はたっぷりあり、知恵と行動力を使わない手はない。

 

小学校の放課後クラブや登下校の交通指導、自治会役員や民生委員や保護司の担い手不足、市政の重要施策の滞り(例えばごみの削減・再エネの創出)等々、高齢市民の出番はいっぱいある。

 

最近、高齢者を検討会に参加させると先導して困ると、ワークショップや市民会議に高齢者の参加を制限する風潮があるが、地域の諸課題を実行に移すには、まだ若い高齢者の知恵と技術と行動力が必要。

 

元気で低コストの長寿社会づくりの早道は、高齢者のやりがい・達成感・満足感を作り出すことではないだろうか。