まちづくりと農業の一体化 パート2

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

しまだ環境ひろばは、5つの環境分野(水とみどり・ごみ・エネルギー・食生活・環境教育)の活動を手掛けて今日に至っています。

 

何故全方位の活動になっているかと言うと、会の設立の理由が、島田市の環境基本計画策定のために集められた島田市環境百人会議」を母体にし、自ら書いた5つの環境分野の市民取組みを市民の先頭に立って実行しようとしたからです。

 

5つの分野に5つの分科会を配置して、切磋琢磨して活動に取り組んできましたので、分野ごといろいろな経験もし、それなりの知識や技能も習得してきました。

 

そんな中で、耕作放棄地を活用し「市民農園」の維持管理や「菜の花畑」や「大豆畑」づくりのノウハウはそれなりに習得しました。

 

しかしそれは独学で学んだ実践農業で、成功もあったが失敗もありました。

 

環境活動の経験を持って、地域の活性化を目指す「相賀の里の会」に飛び込み5年、何とか地域に広がる耕作放棄地や古民家を活用して、賑わいのまちづくりを目指してきましたが、いまだ志半ばです。

 

里には、財産(山・川・田んぼ・畑など)がいっぱいあり、会員には農家資格と農業技術を持った人材がいっぱいいたので、これらを融合すればまちの活性化などすぐできると思っていました。

 

しかし会員が歳だけ食うだけでなかなか物になりません。

 

今、地域農業は高齢化・後継難で若者への継承ができていません。

 

地元の一部の農業人が、耕作放棄地の維持を引き受けていますが手に余る状況になっています。

 

良く考えてみると明らかに失敗でした。

 

若い人材の発掘と、地域の農業人の思いを良く理解した上での融合と仕組みを作れていなかったのが原因ではないか。

 

 <地域の農業人の実態や思い>

 

 ■ 農業には正解はない。

 ■ 地元の農業人はそれなりの経験と知識を持ち合わせているが教えたがらない。

   こうすれば確実に収穫が得られるとは限らず、教えることに躊躇する。

 ■ 地元の農業人は一匹狼が多く、その大部分は原則一人作業で人に頼らない。

 ■ しかし内心は、手伝いが欲しい時(2人作業)がたくさんある。

 ■ 内心、若い後継者を欲しがっている。

 ■ また内心、新しいことにも挑戦したいと思っているが余裕がない。

 

地域の中に助け合いや農業実践教育の仕組みやルールを作り、これを実践的・有機的に運営することにより確実に成果を上げていく。

 

農業には成功もあるが失敗もあり正解はない、を前提に失敗の責任を問うよりも明日の研究にかける。

 

昨今、「地域おこし協力隊」が地域に根差さない事例が多いが、地域の助け合いと農業教育の仕組みやルール化に失敗しているのではないか。

 

2人作業が必要な時に、すぐ誰かが駆けつける仕組みがあれば地域は活性化する。

 

耕作放棄地の活用は若者が中心になり、地元の経験者が先生になる仕組みがあれば地域は活性化する。

 

明らかに若者の発掘が疎かになっていた。

 

是非とも、地元の財産(耕作放棄地・古民家など)に農業経験者と若者を融合させた仕組みとルール化を図り、地域の活性化、賑わいのまちづくりを目指したいものだ。

 

「杏子の郷づくり」を目指している「相賀の里の会」は、誰かがそれをやらなければならない。

 

これからのまちづくり・過疎地区の活性化は、若者無くしてはできない。

 

高齢者ばかりではすぐ息切れする。