島田市くらし・消費・環境展廃止に寄せて

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

10月入り、10月は例年島田市くらし・消費・環境展」が開かれ、出展団体はその準備に大忙しであるが、伝統ある島田市の展示会が無くなってしまいました。

 

しまだ環境ひろばは、当展示会の実行委員長も長く務め、出展団体の常連でもあり責任も感じていました。

 

理由は、市民活動団体と事業者からの出展が年々減少し、昨年度(令和4年度)は、とうとう市民活動団体は僅か2団体(しまだ環境ひろば・小水力発電創出合同検討会)、事業者も2団体となり、どうにも淋しい展示会でした。

 

去る12月に開催された反省会にて、島田市から出展団体の減少を理由に展示会の廃止を告げられ、展示の希望のある市民団体には別な場の紹介をしたいとのこと。

 

どうやら市(市長)は、お膳立てをして参加者を募る方式から、市民自らがお膳立てをし、市はサポートに廻るという方式に大きく方向転換したようだ。

 

ハッキリ言わないので、市民はそれに気が付いていない。未だに何でも行政がやってくれると思っている。

 

9月議会に於いて、M議員が、カーボンニュートラルの実現に向けて、多くの市民を巻き込んだ市民会議の設置を提案しましたが、市は市民が自分の事として考えて行く場が良いとして提案を一蹴しました。

 

筆者も、黙っていれば市が何でもやってくれるこれまでの過剰サービスはいつか見直す時期が来ると思っていましたが、市民は過剰サービスに慣れっこになっています。

 

急にお膳立てを言われてもできない。このまま行くと、お祭りやイベントはともかく、面倒な活動(ごみの減量など)は置き去りにされる。

 

それが重要なことと分かっていても、面倒なことは市民は言い出さない。市民の自発的提案を重んずる余り後回しにされることはないか。

 

急に市民の自主性に任せるのではなく、筆者がいつも主張しているように、「連携・協働」の出番ではないか。

 

重要なことは、市と市民(団体)・事業者が、同じテーブルに着いて検討・計画・実行・評価を、一緒になって実行し成果を出していくことではないか。

 

何も急に方向転換しなくても良いのではないか。こういう風潮は地域の自治会(町内会)にも波及し易い。

 

町内会にはこれまで本当に熱心な方がいて、種々なお膳立てをこの人たちがやって来ましたが、この人たちが引退した途端にめんどくさいことから遠ざかる。

 

地域の文化祭も、この人たちの熱心な作品集めで成り立ってきましたが、出展者の自主性だけになった文化祭は寂しくなっていく。

 

お膳立て(企画立案・実行計画)は、みんなで「連携・協働」してやっていけば良いのである。そこに信頼や絆や協力関係が生まれる。

 

市民の自主性(言って来れば相談に乗るよ)に任せるやり方は、方法を間違えるととんでもない方角に行ってしまう恐れがある。