ワークショップも大事、「真の協働」の時では!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

昨日(10月15日 日)は、「しまだ脱炭素・未来ワークショップ」に参加し、若い参加者と議論したり、講師(千葉大・地域持続研究所)が作った「未来カルテ」カーボンニュートラルシュミレーション」の体験をしたり良い勉強になりました。

 

 ※ 「未来カルテ」とは、今のままの傾向が2050年まで続いたとしたら、島田市はどのような未来になるのか。人口・産業・保育・教育、医療・介護・公共施設・道路・住宅、廃棄物・エネルギー、農地・林地、財政、温暖化リスク、災害リスク、技術進歩などなど多岐に渡って、世の中と島田市を視覚化したものです。

 

 ※ カーボンニュートラルシュミレーション」とは、例えば太陽光パネル島田市耕作放棄地の50%に設置すると、島田市カーボンニュートラルはどこまで進むのかをシュミレートできる優れもの。インプット与件(条件)は多岐に渡り非常に興味深い。

 

ちなみに筆者が、太陽光パネルの設置可能場所(駐車場・耕作放棄地・農地・新築住宅等々)の半分位の数値をインプットしたら、カーボンニュートラルをクリヤーした数字が出た。エネルギー自給率100%も夢ではない、と感じました。

 

さて、昨日のワークショップの最後のまとめ、発表会には染谷市長も参加され、多くの提案に対して、約50分程を使って個別に丁寧な講評がありました。そのいくつかをご紹介します。

 

■ 島田市では、ワークショップや市民会議など市民との対話の機会を意識的に設けていますが、こうして市民が参加してくれることが非常に嬉しい。

■ 高齢者層が増えていますが、今の高齢者は家族に囲まれ恵まれています。しかし最近一回も結婚を経験しない若者が増えこのまま高齢者になった時、女性の高齢者の約30%、男性の高齢者の約25%が身寄りが一人もいない高齢者時代が来る。異常な時代がやって来て政策も大きく変わってくる。

■ 島田市はお蔭で出生数は増えているが、若者(大学生)の流出が顕著、地元に帰って来ない人が増え人口減の要因になっている。

■ 移住・定住者にはまずまず手厚い恩典も用意している。

■ 30歳成人式もやって来たが、都会からの参加者は少なく、地元ばかりの30歳の懇親会になり本来の目的にかなっていない。

■ 今年度の市職員募集は、近隣自治体と比べて応募が多く非常に嬉しい。

■ 空き家が増えているが、仏壇の移動が困難などの理由も多く、利用が今一であるが良く考えて対処したい。

■ いろいろな提言・提案は良いが、それは「誰がやるか」を明確にしてもらいたい。

  ※ 筆者は、市長が暗に「当事者意識」を持ってください、と言っていると理解しました。

■ 総論賛成、各論反対!、自分の地域に持ってくることは大反対!、何とか話合いで纏めようと努めています。

■ 島田市は町村の合併で未だに集会所等が独立して存在し、全体的に公共施設が多い。いざ減らそうとすると自分の地区は反対が多く苦慮しています。

 

さて、ワークショップの市長の講評は以上の通りですが、関連して広報しまだの「市政羅針盤は、市長自らが執筆していると聞いていますが、最近の記事を読むと前記の講評にも出ている「市民の当事者意識」を望む箇所がいくつか見受けられます。

 

市長は最初の所信表明の頃から「市民の自立」を強調し、「人づくり」に励んで来たと承知していますが、最近更に強く感じます。

 

何でも市が用意するのではなく、市民が自発的に企画し、市はそれを側面支援するというもの。

 

上げ膳、据え膳に慣れてしまった市民、市民の自立に期待する行政、市民と行政の間に隙間ができていないか。この問題は市民ともっと話し合う必要があると思う。

 

筆者は、そのために「連携・協働」があるのではないかと思う。

 

筆者は、両者が同じテーブルに着いて、企画・実行・評価し、一緒になって成果を上げる、これこそ「真の協働」であり、原点に戻る必要ありと考えています。

 

ワークショップも大事だが、協働して成果を上げることが大事な時代がやって来たと考えています。