NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
藤枝市と焼津市のごみ処理を担っている「志太広域事務組合」は、ペットボトルを再びペットボトルに再生させる「水平リサイクル」を実施すべく、サントリーグループと協定を結んだという。
両市はこれまでもペットボトルは分別し、圧縮して業者に売り渡して来たと聞いています。筆者は過日の現地見学会で見ています。
業者に渡ったあとは定かではありませんが、それをまたペットボトルに再生している割合は3割くらいで、7割は燃料に使われていると言われています。
今回はサントリーグループと組んで、100%ペットボトルに再生する方式に移行するという。
藤枝市は、環境省が公表している全国ごみ排出量少なさランキングで、人口10万人以上50万人未満のグループの中で全国5位だ。焼津市もトップクラスにいる。
排出量が少ないほど「ごみの分別=資源化」に努力しているわけですが、これまでもペットボトルは全量分別してきたが、今回は100%水平リサイクルに移行するという。
ごみのトップクラスは、やることが早い。先きを先を読んでどんどん実行して行くので遅れている自治体とは距離が開くばかり。
ちなみに静岡市は、ペットボトルは未だ可燃ごみ扱いで、市民は「燃えるごみ袋」に突っ込んで排出し焼却場で燃やしています。
理由は、分別して業者に売り渡してもその先では、7割が燃料として流用されており、溶融炉でプラを補燃材として使い発電(熱回収)もしているので問題はないという理屈。
島田市も一般プラスチックは可燃ごみ扱いで、溶融炉の補燃材に使い発電(熱回収)していますが、ペットボトルは90%くらい分別回収しておりその点は静岡市と違います。
世界も、日本の環境省も、プラスチックを燃やして熱回収するのは、リサイクルとは認めていません。
環境省は「プラスチックの容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進に関する法律」を施行して、ペットボトルを始めとしてその他のプラスチック容器の分別再商品化の推進に大きく舵を切りました。
COP(国連気候変動枠組み条約締約国会議)の会場で、日本の環境大臣が「化石賞」なる非常に不名誉な賞を連続受賞していますが、化石燃料による発電比率が高いことや、未だにプラスチックを燃やしていること等が受賞の理由です。
プラスチックの再資源化は世界の潮流です。日本の政府(環境省)も舵を切りました。知恵を出して可及的速やかにリサイクルすべきです。