放置竹林の災い

NPO法人 しまだ環境ひろば 「水とみどり分科会」 です。


一昨日の寒さで、千葉県房総地区に大雪が降り、放置竹林の竹が雪の重みで、線路に倒れこみ、電車の運行が一時ストップしたという。


恐らく”孟宗竹” だと思います。


通常、竹は繊維が縦に走っているので滅多に折れることはありません。それに孟宗竹は、他の竹に比べてすごく太く丈夫です。


それでも線路を塞ぐほど倒れたということは、放置竹林の特長で、竹が密集しすぎて共倒れを起していると思います。


竹の根は、大体地下30cm位の浅いところを、縦横に這って、共倒れを防ぐために面積を拡大し、伸ばせるところならどこでも這っていきます。


しかし、線路や舗装道路には勝てなく、線路脇の薮に密集することになり、風による幹のこすれあいや、栄養不足、老衰などが原因の倒竹と思われます。


島田市でも、国道一号線沿いの山すその、孟宗竹による放置竹林の拡大は見逃す事ができない。


豪雨の際の表層雪崩の危険さえあります。


暫く前には、関東止まりであった孟宗竹が、温暖化でどんどん北上し、東北地区にも拡大していると聞いていますが、今回のニュースで益々全国的問題に発展してきたと思います。


しまだ環境ひろばでは、現在4ヶ所の放置竹林の整備をやっていますが、その内の一ヶ所は、いつ表層崩壊してもおかしくない危険な状態で、現在入山をストップしています。


あと3ヶ所は、整備後のメンテ体制ができていないので、次の場所に移ることができず、整備面積の拡大ができないで困っています。


市も、竹破砕機を導入するなど対策を打っていますが、拡大を阻止するまでには至っていません。


やはり、地主・地元・市民団体(ボランティア)・市を含めて、抜本的な 「放置竹林整備のルール」 をつくり上げないと、どうにもならない所まで来ている状況です。


写真は、あるところで実際に発生した、表層雪崩の現場です。