NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
今日 (9月3日 火) は、市民活動団体 「ボカシネットワーク」 主催 (島田市環境課 衛生係 協力) の、「富士市ごみ行政の視察会」 に参加しました。
参加したのは、島田市で、”生ごみを自立自家処理している市民団体” の会員のみなさん、28名と、市の職員 1名の総勢29名でした。
内容は、富士市オリジナルダンボールコンポスト 「だっくす食ん太くん」 と、「衣類分別収集システム」 の紹介で、2つとも会議室でのパワーポイントや資料による紹介でした。
「だっくす食ん太くん」 は、ダンボールの箱ですが、その中に、母材 (消化酵素=生ごみを食ってくれる) を入れ、毎日そこに、生ごみを投入し、良く混ぜ合わせていけば、生ごみが消滅するという優れもの。
説明は、ダックス食ん太くんを考案した、環境部の若手のSさんで、市民の先頭に立って、華々しく活動している様子が、説明の端々に見られ、大変好感をもてましたし、羨ましくも感じました。
富士市では、現在、環境クリーンセンターで、300トン/一日当たり を処理しているとのことですが、一方で新環境クリーンセンターを建設中 (処理能力 250トン/一日当たり) で、能力以内に抑えるという課題をもって、生ごみ排出量の削減に立ち向かっているとのこと。
何とか、50トン減らすという目標をもって頑張っているとのことである。
そこで考え出されたのが、「だっくす食ん太くん」 で、先ず家庭から出る生ごみは自分で処理をしてもらおう、ということだそうだ。
市による、「生ごみの分別収集方式」 も考えたが、運搬代や、その後工程である処理プラント建設費を考えると、採算にのらないと判断したとのこと。
しかし、「だっくす食ん太くん」 の当面の普及を、1,400個として計算すると、生ごみ量 358トン/年 の減少効果をもたらすようだが、これが倍になっても、富士市のごみ量の1%にも満たない。
今日、島田市から参加した、市民団体の自立自家処理量も、島田市のごみ量の1%に遠く及びませんし、仲間を増やそうと努力していますが、1%に到達する可能性は極めて薄い。
市民に自立自家処理を求めても、量を期待するのは大変な事です。
生ごみの排出量をドラスチックに減らすには、市による 「生ごみ分別収集方式」 の確立しかないと思いますが、これは並大抵の事ではできない。
99%の市民は、基本的に、生ごみの臭いや、その処理にアレルギーをもっており、”生ごみを分別して集積場所まで搬出する” という作業に協力願うことは至難の業である。
しかし、将来、何か手を打たなければならない事業であることは間違いない。
その手段は、地道な 「市民 (市民団体) の自立自家処理の拡大」 と、市と市民 (市民団体) の協働による、「モデル地域別 生ごみ分別処理システム」 の確立と順次拡大ではないかと思われます。