「健全な水循環、水資源」 について

NPO法人 しまだ環境ひろば 「エネルギー 担当」 と 「事務局」 です。


今日 (6月28日 火)、日経新聞朝刊 20頁 〜環境月間に考える〜 気候変動・エネルギー広告特集 「賢い選択で良い環境を継承 � 再生可能エネルギー導入の拡大を急げ」 を興味深く読みました。


記事は、近年、気候変動問題を巡って世界が大きく動き始めているとし、気候変動をどう抑えるか、それに伴い深刻化する水の問題にどう対処するかを報じています。 


更に、地球温暖化抑止に向け二酸化炭素に代表される温暖化ガス排出を削減する対策が一層求められるとして、再生可能エネルギーのさらなる利用促進に期待が集まっている、と強調しています。


この記事の中で、気候変動をもたらす大きな問題の一つに水の問題があるとして、キーワードは、健全な水循環」 だとしている。


政府は、「水循環基本計画法」 に基づいて、「水循環基本計画」 を策定して、健全な水循環、水資源の重要性について国民に訴求し、官民連携の運動を進めようとしているとのこと。


水循環施策の取組みとして、イメージ図も表示していますが、これも見ると、水は、「降雨」 ・ 「貯水」 ・ 「浸透」 ・ 「蒸発」 を繰り返しつつ、この過程の中で、森林の保全水や、農業・工業・生活用水に姿を変えて循環し役立っています。


気候変動の抑制、健全な水循環の維持、再生可能エネルギーの創出拡大と結びつけながら、論調の中にも、イメージ図の中にも、再生可能エネルギーである、「水力発電への利用」 の表現が見当たらないのは違和感を感じます。


健全な水循環は、「水質問題」 「水の量の問題」 があるが、もう一つ 「水の使い方問題」 があると思います。


水の質と量は、本当に人間生活に直結する問題ですが、水の使われ方 (農業用水・工業用水・生活用水) 他に、再生可能エネルギー創出の要素であることを忘れてはならないと思う。


再生可能エネルギーの創出を論じながら、「水力発電」 は、その位置づけはまだまだ低い。


今日の論調の中でも、太陽光・風力発電は重要視されているけれども、「小水力発電」 の、論じ方は極めて低い。


しかし、再生可能エネルギーは、地域によって重要性が異なる。


日照時間が長い地域は、「太陽光」 です。


温泉熱が豊富な地域は、「地熱」 です。


「水」 の豊富な地域は 「小水力」です。


今、持てる熱源の地域がそれなりに頑張ることです。


静岡県は、「小水力発電」 と 「太陽光」 で頑張る地域であるし、その時であると思う。