ドキュメンタリー映画「おだやかな革命」の鑑賞に寄せて

NPO法人 しまだ環境ひろば 「エネルギー 担当」 と 「事務局」 です。

 

一昨日 (6月20日 木 夜) は、しずおか未来エネルギー株式会社主催の、「おだやかな革命」 上映会に参加しました。

 

この映画は、昨年(2018年)の、島田市 くらし・消費・環境展2018」 で、島田市環境基本計画策定15周年記念行事として、しまだ環境ひろばから上映会の提案をしたものです。

 

本企画は、残念ながら実行委員会の承認が得られず立ち消えとなりましたが、今回しずおか未来エネルギーさんが企画し、上映会となりました。

 

「おだやかな革命」 とは、

 

□ 監督:渡辺智司(わたなべさとし)山形県生まれのドキュメンタリー映画製作 

□ 自らの手で仕事や暮らしを作っていく人々が、全国各地で立ち上がっています。

  その中で次のような、ユニークな取組みを取り上げて渡辺監督が、ドキュメンタリー映画としてまとめたものです。

 

  <各地の事例>

 

 ■ 原発事故後に福島県の酒蔵の当主が立ち上げた「会津電力」

 ■ 放射線汚染によって居住制限区域となった飯館村畜産農家が立ち上げた「飯館電力」

 ■ 岐阜県郡上市の石徹白(いとしろ)集落が立ち上げた「小水力発電

 ■ 首都圏の消費者と地方の農家が立ち上げた秋田県の、「市民風車

 ■ 森林資源を生かしたビジネスを立ち上げた岡山県西粟倉村の取組み

 

それぞれが、エネルギー自治を目指すことで、お金やモノだけではない、生きがい、喜びに満ちた暮らしの風景が生まれています。拡大を求め続けてきた現代社会が見失った、これからの時代の「豊かさ」を静かに問いかける物語です。

 

映画を鑑賞して特に感銘を覚えたのは、岐阜県石徹白(いとしろ)集落の取組みでした。

 

伝統的な文化や暮らしを大切にするという堅い意思と信念を持った一組の夫婦が石徹白に移住し、地域に残る農業用水路で小水力発電を立上げました。

 

また奥様は、集落に伝わる伝統的な野良着に目を付け、そこに新しいセンスを植え付けて、伝統とアイディアを調合しビジネスを作り上げています。

 

地域の価値に気づき始めた地元住民との絆づくりが始まって行くその風景は本当に感動しました。

 

島田市でも、周辺の地域で 「まちおこし」 の動きが始まっています。

 

新市政が、将来の厳しい財政を見越して緩やかな地域の自主・自立を求めています。

 

しかし、どのまちおこしも、うまく行っているとは限りません。

 

数年経つと、会員の高齢化や人材不足・後継難、その内にただ眺めているだけの周辺住民からの不平不満が出てきて、まちおこしはとん挫する例が非常に多い。

 

そこで一番大事なことは、発起人 (特に会の地元の会長) の意思・信念・執念 です。

 

石徹白の事例は、地元の自治会長、よそから移住してきた若い夫婦、賛同した一部の地元住民が、ややもすればくじけそうな地元民を説き伏せて、今や全世帯が組合員となって事業に出資するまでになっています。

 

1/5に縮小した人口も戻り始めました。

 

このドキュメンタリー映画を、島田市の特に過疎地域の住民の多くに見てもらいたい。

 

しまだ環境ひろばは、島田市の環境基本計画の策定に関わって15年、15年記念行事として、「おだやかな革命」 の上映と、監督トークショーを再現したいと思います。

 

当日は、渡辺監督さんにもお会いし、昨年の立ち消えの失礼をお詫びすると共に、もう一度トライをしたい思いを伝えました。

 

何とか、再企画したいものだ。