暴走竹林は今でも拡大している。
NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
しまだ環境ひろばは、島田市環境基本計画(10年計画)策定のため公募で集められた、「島田市環境百人会議」 が使命を終えて、基本計画に自ら書いた市民の取組みを、市民の先頭に立って活動しようと、設立した市民環境活動団体です。
発足から10年間は、5つの分科会 (水とみどり・ごみ・エネルギー・食生活・環境教育と連携) に分かれて、それぞれ目覚ましい活動をしていました。
水とみどり分科会の活動はいくつかありますが、主に挑んだ活動は、耕作放棄地 (休耕田・竹林・梅林など) の再生活動でした。
中でも、放置竹林は、島田市の北部山すそで、物凄い勢いで進んでおり、これに歯止めを掛けようとしました。
■ 島田市の放置竹林の視察を行いました。
■ その中で、地主の意向調査を行いました。
◆ なぜ放置しているのか。 ◆ 再生を希望するか。
■ 再生を希望する放置竹林の伐採開始。
■ 島田市と話合い、「竹破砕機」 の購入に踏み切りました。
■ 伐採を手掛けた竹林は、多い時には、島田市伊太地区 3ヶ所、阿知ヶ谷地区 2ヶ所、岸地区 1ヶ所 計 6カ所 6,000㎡ に上りました。
最近、記録的な豪雨で急斜面の竹林が、竹もろとも崩れ落ちるシーンがテレビで放映されていますが、当時も今もその環境は全く変わっていません。
昔は、農家の裏山に、竹の子栽培のため限定的に植えられた竹が、今や農家の裏山を覆いつくし、更に山の頂上に向かってどんどん暴走しています。
島田市の国道1号線 (藤枝バイパス) を車で走ると、山側には竹林が荒廃し、もうすぐ頂上まで覆いつくす寸前まで至っています。
竹林が拡大しても、何の影響もない、という人がいますが、特に落葉樹 (コナラ・ミズナラなど) を絶滅させ、里山の景観や植物・動物の多様性が損なわれます。
竹の根っこは、30cm位の浅い地下を、1年に3~4mの速さで広がり、急斜面の竹林は、土・根っこ・幹もろとも、一気に流れ下る危険性があります。
地震が来たら竹林に逃げよ、というのはうそです。
平地の竹林であれば正解ですが、急斜面の竹林ほど危険な場所はありません。
しまだ環境ひろばの竹林管理は、会員がすっかり高齢化した現在は、伊太地区1ヶ所のみになりました。
もう島田市で竹林再生活動をしている市民団体は、当会を含めて2団体位でしょう。
淋しい限りです。
毎週日曜日、放置竹林にみんなで出動して竹を伐採し、お昼には美味しいおむすびを食べたボランティア活動が懐かしい。
その間に、暴走竹林は今もどのどん拡大しています。