自然環境の保全と経済発展の両立

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今日(7月18日 土)日経新聞朝刊 31頁 静岡版に、「リニア開業延期へ期待と不安」と題して、2つの政令市長(静岡・浜松)への取材記事が掲載されました。

 

リニア新幹線の静岡工区のトンネル工事着工を巡って、静岡県JR東海の交渉が膠着状態の中での、2つの政令都市(静岡・浜松)の市長の認識と地域への影響を取材した記事でした。

 

記事中、静岡市田辺市長から、「まず水の問題を住民が納得する方法で合意してほしいというのが私の基本的考えだ」と主張しています。

 

島田市の染谷市長も、静岡県JR東海のトップ会談は、基本的問題(水を減らさない)から逸脱していると指摘しています。

 

その通りだと思います。

 

静岡県JR東海の交渉は、先ずは政治問題化(条件闘争)しないで、環境問題(自然破壊・水の減少・地形地理〈崩落の可能性〉など)に戻してほしい。

 

しまだ環境ひろばは、政治とは一線を画しています。

 

さて、今日の記事の中で、静岡市田辺市長が、政治問題とは切り離して、静岡の中山間地域である井川地区は、昔から大井川水系島田市川根本町との交流が深かった。静岡市街と快適にアクセスできる道路が悲願であると述べています。

 

現在、静岡市街からは、梅ヶ島温泉まで静鉄バスが頻繁に往来していますが、そこから井川までは非常に不便です。

 

一方、JR金谷駅から千頭経由井川駅まで、大井川鉄道が走り観光鉄道として頑張っていますが、なにせ井川駅までの片道で魅力に乏しい。

 

もし、梅ヶ島から井川が便利なバスで通じたら、井川駅を基点に一大広域観光地となる。沿線は、大井川の秘境と紅葉や温泉が売り物である。

 

 ■ 新幹線静岡駅~梅ヶ島~井川へバスでつながる。

 

 ■ 新幹線浜松駅・掛川駅~JR金谷駅大井川鉄道 千頭駅経由井川駅まで鉄道でつながる。

 

 ■ どちらから入っても良い。

 

どちらのコースでも、井川を基点に繋がることになり、一方通行の線路・道路ではなく、面の観光地が出現することになる。

 

苦境の大井川鉄道(静岡鉄道と大井川鉄道とのコラボ)を救うことにもなる。

 

しまだ環境ひろばでは、「しまだの里山30選」と題して、市民と一緒に大井川鉄道沿線をバスで巡回し、金谷駅千頭駅井川駅梅ヶ島~静岡駅が結ばれたら、紅葉日本一の南アルプスを宣伝できる一大観光地になるね、と話し合って来ました。

 

自然環境の保全と、経済の発展を両立して行くのは本当に難しい問題であるが、人間が生きていくには避けて通れない永遠の問題であり課題である。