NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
しまだ環境ひろばは、5つの環境分野(・水とみどり・ごみ・エネルギー・食生活・環境教育)の活動を展開して来ました。
島田市の大いなる遺産である「大井川」については、人一倍関心を持ってこの17年間、取り組んできました。
■ 市民と一緒にダムや発電所見学を介して、大井川の諸問題を検討してきました。
■ 大井川用水路を使っての小水力発電創出の検討をして来ました。
■ 大井川の地下水の神秘(今も豊富な地下湖を形成)について学んできました。
大井川とは切っても切れないのが、「大井川鉄道」の存在です。
大井川流域の自然と経済の調和の要、大井川鉄道の存続は、島田市民にとっても、しまだ環境ひろばにとっても一大関心事です。
一昨日の夕方のテレビで、「富士山遊覧飛行と大井川鉄道SLと南アルプスあぷとラインツアー(日帰り)」の予約販売が、即日完売となったニュースが流れました。
大井川鉄道は、一頃の通勤・通学客が減少し、観光客で飯を食べて行く鉄道になり、SL(トーマス)の運行、駅舎のイベント化、沿線の活性化など乗客の維持に努力してきました。
また近々、新東名高速道路 島田金谷インターチェンジ付近に、賑わい交流拠点「KADODE OOIGAWA」をオープン、大井川鉄道の新駅も開設され、乗降客の増加が期待されています。
こういう中で、新型コロナウイルス感染拡大により、頼みの綱である観光客の減少に見舞われて再び苦境に遭遇していますが、今回のニュースは光明と言えます。
先述の、「富士山遊覧飛行と大井川鉄道SL・・・ツアー」の予約即日完売は、非常に嬉しいニュースであり、これからの大井川鉄道の飛躍のヒントが隠されていると感じました。
大井川鉄道単独の観光客の呼び込みは無理だと思う。
しまだ環境ひろばは、市民と一緒に大井川の自然と経済を勉強して来た中で、次のような企画を幾度か提案してきました。
■ 大井川鉄道は、JR金谷駅~井川駅間の往復だけの「線」で考えてはいけない。
■ 静岡鉄道と協力して「面」の観光鉄道を考えるべきです。
■ すなわち、新幹線掛川駅~JR金谷駅~大井川鉄道(経由)井川駅~静岡鉄道(バス)梅ヶ島~新幹線静岡駅(JR静岡駅)
■ JR金谷駅から入ってJR静岡駅へ、JR静岡駅から入ってJR金谷駅へ、どちらからか入っても「面」で考える。
■ 面の中には温泉や新緑・紅葉など宝の山がいっぱいあります。
■ 静岡鉄道(バス)梅ヶ島から井川駅までの道路整備が必要です。
■ 大井川鉄道と静岡鉄道が手を結び、両方の駅から観光客を呼び込む。
静岡市は、「オクシズ(静岡の奥)」の活性化に懸命になっています。島田市は、川根町の賑わいのまちづくりを進めています。川根本町は、人口減少と過疎化に歯止めをかけるべく懸命に頑張っています。
また、南アルプスへの登山は、山梨県側からの登山客が大部分ですが、静岡県側の登山ルートと宿泊施設を整備すれば登山客は各段に増えます。聖岳・赤石岳・農鳥岳・間ノ岳・北岳に抜ける縦走は、優しい山梨県ルートと違った魅力を与えることでしょう。
今回ツアー企画の成功は、「静岡空港」・「フジドリームエアラインズ(FDA)」・「大井川鉄道」の3社連合が功を奏したわけで、大井川鉄道の生きる道を示唆しています。