縦割り組織と横割り組織、うまく絡めばすごい力となる。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

9月16日、新内閣が発足しました。

 

菅総理大臣は、行政の縦割り、既得権益前例主義を打ち破って規制改革を全力で進めると明言しました。

 

これらを担当する、「行政改革・規制改革大臣」に、やり手の「河野太郎氏」をあて、政権のど真ん中で、規制改革を進めると述べました。

 

河野大臣は、自身のホームページに、「縦割り100当番」を開設したが、投稿が多すぎてホームページがパンク状態になり一時停止したが、それだけ当該問題には国民の関心の高さと、河野大臣に対する期待が大きいということだ。

 

どんな内容の投稿が多いのか、早く分析して公表してもらいたい。

 

省庁間で守備範囲や権限が分散していて、一度に片付かないことや、目詰まりを起こしいくら時間をかけてもいつの間にかうやむやなってしまう案件が多く、この辺りの不満も多い。

 

省庁が持っている規制や権益が邪魔をし、物ごとの広がりを阻害している案件もたくさんあります。

 

行政組織は縦割り組織が強く、省庁間にまたがる問題が発生した時は、スピードも鈍り目詰まりが露呈しがちです。

 

今回新しく設置する、「デジタル庁」は、コロナ過で問題が露呈した仕組みや手続きの目詰まりをなくすため、行政組織を横断した組織をつくり一気にデジタル化を推進しようとするものだが、果たしてうまく行くかどうか。

 

世の中には、「縦割りの組織」「横割りの組織」があります。

 

 

民間会社の組織は、この2つを有機的に絡めて出来上がっているケースが多い。

 

例えば、製造会社の場合、縦割り組織として商品別の部を配置する一方で、横割り組織として「品質管理部」や「環境部」等を配置して、品質と環境保全の最終権限は縦割り組織から外して、横割りの組織に持たせる、いわゆる管理の充実化と内部牽制を狙ったものがあります。

 

しかし、縦割り組織と横割り組織を絡めたものは、重大な品質問題とか環境問題が緊急に発生した時は非常に効力を発揮するが、通常の場合はスピードが鈍って邪魔になる時もあり、民間会社も、常時試行錯誤しています。

 

地域市民活動には、特定地区をテリトリーとする自治会(町内会)」があり、行政の伝達機能を担い非常に効力を発揮、いわゆる、特定地域ですから縦組織(縦糸)です。

 

これに対して、環境保全活動とか、医療・福祉活動を広域で展開している、「市民活動組織」があり、その分野の専門知識と知見をもって、横の組織(横糸)を形成しています。

 

しまだ環境ひろばは、環境保全を目的とする市民環境活動団体ですが、その活動は横糸であると認識しています。

 

行政や企業や他の市民団体から要請があれば直ぐ飛んで行って、環境分野のお手伝いをしています。

 

市民活動分野でも、縦糸と横糸が協働し合えばすごい力になるが、これがうまく行かない。

 

うまく行かないというよりも、仲が悪いと言った方が良いのかも知れない。

 

これを取り持つのは誰だろう。

 

筆者は、しまだ環境ひろばという市民団体を運営しながら、自治体3役入りもして協働を模索しているが中々うまく行かない。

 

縦糸と横糸が絡めば丈夫な布になり、新しい世界が生まれるのだが。

 

国も、地方自治体も、民間企業も、地域社会も、これまで縦割りの弊害に挑戦し、壊しては建て、建てたと思ったら壊れてきた。

 

本当に縦割りや既得権益、悪しき前例主義を打ち破るのは大変だ。

 

菅新総理大臣に期待をしたい。