燃えるごみは、なぜ減らないのか。

NPO法人 しまだ環境ひろば 「ごみ 担当」 と 「事務局」 です。

 

筆者は、ごみ処理を日課にしています。(ごみ処理の先進都市は当たり前の行動です)

 

 ■ 紙は、鼻水をかんだような汚れた紙は「ごみ箱」に、その他の紙は全て平たく伸ばして「雑紙分別箱=資源箱」に入れています。

 ■ 生ごみ週二回、しまだ環境ひろばが考案した腐葉土式堆肥化法」自家処理をしています。

 

島田市の「燃えるごみ」の量(年間 28,000トン)が高止まりしています。

 

一人当たりのごみの排出量は、近隣3市(掛川市藤枝市焼津市)の平均と比べて1.3倍と高く、広報しまだを使って市民に減量を呼び掛けていますが市民の協力が得られません。

 

ごみの年間処理経費は、平成25年(2013年)13.34億円、令和元年(2019年)14.97億円(1.63億円の増加)と増えており、財政を圧迫しています。

 

減らない理由は次の2つと言われています。

 

 ■ 雑紙の分別が徹底されていない。

 ■ 燃えるごみの3割を占める「生ごみ」の削減(水切り)が徹底されていない。

 

近隣3市との違いは、分別の差である。

 

 ■ 3市は、市民に分別の痛みを負わせています。

 ■ 島田市は、分別を奨励をしていますが、燃えるごみ袋に入れさえすれば回収し、焼却しています。市民は ”楽チン” を享受しています。

 

「広報しまだ」や、チラシ・ポスターで分別を呼び掛けても一向にごみは減りません。

 

一旦、楽チンを決め込んだ市民は余程のことがない限り、「分別」など面倒なことはしません。

 

しかし、「雑紙」や「生ごみ」処理の毎日の行動を良く観察してみると、悪いクセが染みついて、それが当然のように行われていることに気が付きます。

 

クセですから、直せばそんなに負担にならず、直したクセが当たり前になれば良いのです。

 

1.<雑紙の分別> 

 

例えば、島田市の一般家庭には、部屋ごとに「ごみ箱=紙くず入れ」があり、子供も大人も、新聞紙を除く殆どの紙を、くしゃくしゃと丸めて、ごみ箱にポイが、クセになっています。

 

先ず丸めて捨てるクセをやめて、平たくして捨てるクセをつける。

 

部屋の「ごみ箱=紙くず入れ」一掃するのも手だ。

 

家の中で一番便利な所に、「資源になる紙くず箱」と「鼻水をかんだような資源にならない紙くず箱」を置いて、その中に入れるクセをつける方法もある。

 

 

あとは、市の回収頻度に応じて、「資源になる紙くず」は紙袋や紐で縛って集積場所へ、「資源にならない紙くず」は、燃えるごみ袋へ入れるだけです。

 

クセを直すだけで、分別(資源化)ができることを悟ってもらうことが肝心!

 

2.<生ごみの水切り> → 生ごみの80%は水分である

 

台所のシンクの片隅に置いてある、三角の「生ごみ入れ」が、水切りの元凶です。

 

島田市の台所から、シンクの中に置く三角の生ごみ入れを一斉に取り除くのが最善ですが、市民に工夫してもらう。

 

ミカンやクリ入れでおなじみの網を、水に触れない所に置いて、生ごみになるべく水を付けないように網の中に入れる方法

魚・肉・骨などは、何かの紙に包んでこぼれないように入れた方が良い。

 

不要な紙で、生ごみ入れ折り紙を作ってそれに入れる方法や、不要な箱(水切りができる箱が望ましい)を流用する等、工夫すればよい。

 

調理や食事が終わったら、網をシンクの上とか、水が滴り落ちても良い場所、できれば外の軒下等が最適である。

 

実験の結果、一晩吊るすだけで水分は最低30%は抜ける。一昼夜吊るすと50%は抜ける。臭いも感じない。

 

言うだけではダメで、実践する! もう広報や文書で市民に頼む時期は過ぎました。

 

市民は、毎日実践しているごみ処理に問題があることは分かっていますが、楽チンを決め込んでいるだけです。

 

日頃やっているごみ処理の「クセ」をちょっと変えるだけで、大きな効果(みんなが実践すれば、ごみの量が激減し、焼却経費が急減する)が出ることを周知し、クセ直しのチエを市民に出させることです。

 

そこで、市民・事業者・行政の、「真の協働」を実践しよう。

 

 ■ 前記のようなチエを市民募集する。

 ■ 市民から最終的に10人程度無差別に選び、「ごみの減量実行委員会」を開催し実行案を作る。

 ■ 市民の代表が作った企画案をしっかりした組織・スケジュールで実践に移す。

 

小さな課題で小人数で、市民・事業者・行政が、同じテーブルに着いて、企画・実行・評価・見直しを実践しよう。

 

生ごみの堆肥化自家処理については、次回提案します。