水の都「島田市」、用水路のごみは厳禁!

NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。

 

今月(5月)の自治隣組回覧板に、大井川土地改良区と島田市農林整備課から提供された、チラシ「大井川用水 水の道マップ ~川や用水路が泣いています~」が挿入されて各戸に一部づつ配布されました。

 

表面の、水の道マップは、島田市川口発電所から分水された大井川の水が、どんな経路を通って周辺地域の用水路の中を流れているか、一目瞭然です。

 

大井川用水は、農業用水としてだけではなく、防火用水や親水・生態系の保全など「いのちの水」となって流れ下り、駿河湾に注いでいます。

 

しまだ環境ひろばでは、過去何回も、しまだ環境ひろば塾「大井川の用水路をバスで巡ってみよう」を、環境課さん、大井川土地改良区さん(講師)の協力を頂いて、一般市民を公募して見学し、大井川用水路の働きや重要性の学習に努めてきました。

 

回覧チラシの裏面には、「用水路が泣いています」のタイトルが掲げられて、用水路に捨てられたごみが、どういう影響を及ぼしているか、どう困っているかがつづられています。

 

用水路を管理している大井川土地改良区さんは、用水路の要所要所で不法投棄され流れ着いた大量のごみを回収して処分しています。

 

用水路の途中には、大井川サイホンという、大井川の左岸から大井川の地下をくぐって右岸に水を供給しているパイプがあって、これがごみで詰まってしまったら大変なことになるので、左岸の細島地区に大型の除塵機を設置してごみを手前で回収しています。

 

 ※ サイホンとは、パイプの途中が入口よりも高くても、出口を低くしてやれば水は出口に向かって流れるという原理を使ったもので、家庭における石油ストーブに石油を供給する時の手動ポンプと同じ原理です。

 

こういう工夫や日頃の努力があって用水路は維持されていますが、市民一人ひとりが注意して川にごみが落ちないように工夫したいものです。

 

しまだ環境ひろばでは、将来この用水路を使って「小水力発電をしたいと考えています。

 

水力発電は、用水路に発電機を沈めて水の力で発電をするもので、一番の大敵は「ごみ」です。

 

発電機にごみがかからないよう手前に工夫をしたり、発電機自体がごみに絡まないような工夫はするわけですが、それでももし発電機のスクリュウーにごみが絡んだら、発電機は止まってしまいます。

 

今、海を漂う「海洋プラスチックごみ」が世界で問題になっています。

 

用水路から海に流れ出たプラスチックごみは、波で洗われてマイクロ化し、魚のお腹に入り、いずれは人間の口に戻ってくるという因果な運命になっています。

 

とにかく、「新しく用水路から海に流れ出すごみを減らそう!」が、世界の合言葉になっています。

 

水の都、島田市

 

大井川の遺産を大事にする島田市

 

島田市の住民は、用水路へのごみの投棄(風で自然に入り込むごみも含めて)はゼロ!を心掛けよう。