「レジ袋有料化」丸一年に思うこと。
NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
あと2日で7月1日、環境省の肝いりで始まった「レジ袋の有料化」が、丸一年となります。
それまで頑なに拒絶していた、「コンビニ」や「ホームセンター」「大型家電量販店」などのレジ袋辞退率は、概ね75%程度に定着したようだ。
コンビニやホームセンターに買物に行くと、便利なレジ袋をくれていつの間にかそのクセ(習慣)がついて、マイバックを持参しなくなってしまいました。
昔は、ふろしきや買い物袋の持参は普通でした。
今回、廃プラによる海洋汚染や、プラスチックのの焼却による温暖化ガス排出等が世界的問題になり、先ずは「レジ袋」が矢面に立たされたわけだ。
マイバックを持参しなくなってしまったのだから本来は、消費者の環境意識の自発的啓発を促す運動から始めなければならないわけだが、今回はいきなり「レジ袋の有料化」という、損得という金銭の負担に訴えたわけです。
消費者の自発的啓発など待っていられない、ということかな。
買物をして、マイバック姿や、手に買物だけさげて店を出る客が普通になってきました。
島田市ではもう17年前(2003年)、市民・事業者・行政 約100人が集まって、環境100人会議を結成し、「第一次環境基本計画」を発令、その40頁に、「マイバックの持参・レジ袋の削減」を掲げました。
計画の主体である市民グループの取組みに次を掲げた。(第一次計画書原文通り)
■ マイバック持参・レジ袋削減を啓発する。
マイバックのデザイン募集・マイバック持参に関する小売店の認証制度の検討・レジ袋の有料化や希望者のみへの提供の検討
事業者の取組みに次を掲げた。(第一次計画書原文通り)
■ 来店者へに対するマイバック持参の呼びかけ・レジ袋の有料化、希望者のみへのレジ袋の提供などを検討し、ごみとなるレジ袋の削減を検討する。
市(行政)も取組みに次を掲げました。(第一次計画 原文通り)
■ 市民グループと連携した、市民、事業者へのマイバック持参・レジ袋削減についての情報提供。
この計画に基づいて、島田市は平成17年には「レジ袋削減3者(NPO・事業者・行政)会議」、平成19年には「島田市マイバック推進協議会」を結成し、平成21年には、市内に食品スーパー8店舗を持つ、「ビックポンドストアー様」全店のレジ袋の有料化に漕ぎつけました。
市民の協力と、3者の連携・協働(市民グループ・事業者・行政)がもたらした快挙であった。
もう17年前の話である。
特に、環境基本計画の市(行政)の取組みの中に、「市民グループと連携した・・・」の記述が各所にみられることに着目したい。
その後、平成25年に「第二次環境基本計画」が発令されましたが、市民グループとの連携・協働の記述はどこにもない。
今、市民グループは高齢化・後継難・会員減少で、毎年すごい勢いで消滅しています。
17年前の市民グループは、会社や団体をリターヤーしたばかりの働き盛りの会員が引っ張っていました。
定例会議は、いつも喧々囂々! すごい迫力でした。
あれから17年、今はその面影がありません。
連携・協働で、成果を上げてやりがいや達成感、満足感がどこかにすっ飛び、すっかり覇気を失ってしまいました。
今、第3次環境基本計画策定の時期になりました。
市民グループの育成をどう考えたらいいのだろか。
その辺りの歴史を知っている人は非常に少なくなりました。
残念、感無量です。