NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。
先週、漸く沖縄の梅雨が明けて、本州も晩梅雨の時期になりましたが、長雨が続いています。
晴れと雨が断続的にやってくる梅雨なら良いのですが、全く晴れ間が見えない長梅雨は農家泣かせです。
しまだ環境ひろばは、4ヵ所の市民農園を維持管理していますが、「中溝町コミュニティ農園」では、毎年この時期は、秋野菜や穀物の種まき時期で、草取りや耕運をしなければなりません。
特に、秋のイベントに出荷を予定したりすると、今のタイミングが非常に大事で気が焦ります。
これまで秋イベント(ふれあい広場・くらし・消費・環境展)に枝豆を斡旋してきましたが、開催日程が決まっていますので大豆の種まきの時期は非常に苦労しました。
ある年は、イベントの開催日の3日前まで豆の膨らみが足らず、一時は出荷を諦めましたが、その後2日間猛暑が来て豆が膨らみ無事収穫ができ、胸をなでおろしたこともありました。
ボランティアの市民団体と言えども、品質の確保や納期の厳守は、当たり前のことです。
それを維持できない団体は、存在価値がありません。
今年度も未確定ですが、秋のイベントに枝豆の斡旋を予定しています。
この長雨では、種まきのタイミングを失います。
イベントの当日、一日だけ出て来る会員もいますが、こうした心配や準備をしている会員も実はいるのです。
市民活動は基本的にボランティア(無報酬)活動で、会員間には上下関係もありませんし、命令権も指示権もありませんが、会を運営していくためには誰かが心配し、枝豆が収穫できるまでの準備や段取りが必要です。
機能している市民団体は、誰かがその役目を担っているから続いています。
イベントに参加して来る市民の多くは、そういう苦労をしている人がいることは一切知りません。
さて、昨日は、静岡県の熱海市の山の中腹で土砂崩れが発生し、自衛隊に続いて近々災害ボランティアが現地に入ると思います。
災害ボランティアの人達は、食料と装備一切自分持ちで、勿論無報酬ですが、現地を始め全国民から目に見えない感謝の気持ちが寄せられます。
ボランティアにもいろいろありますが、市民活動や近く開催されるオリンピック・パラリンピックのボランティアに感謝の気持ちを持つ人は意外と少ない。
ボランティアとは、「無報酬で、自発的に福祉などの活動に参加する人」を指し、原義は「志願者」という意味である。
自発的志願者であり、感謝の気持ちを期待する人は、ボランティアとは言えないのかも知れない。
しかし人間社会、無報酬で自発的に志願している人には、「ご苦労様」の一言くらいあっても良いな、と感じるのは筆者だけだろうか。
最近、そういう場面に遭遇する機会が実に減った。
世の中が変って来たのか、余裕がなくなって来たのか。
さびしいかぎりだ。